John's BOOROCKSブログ-I Love The Beatles, Fender Guitars & Movies! -35ページ目

John's BOOROCKSブログ-I Love The Beatles, Fender Guitars & Movies!

ハンドメイド・エフェクター・ブランドBOOROCKS(ブロックス)のスタッフによる、音楽(BEATLES & Fender)と映画の気ままなブログ。

こんにちは。まだまだリハビリ中のJohnです。先週からビートルズ関連のフィクションをお送りしていますが、今回も事実に基づくフィクションを作ってみました。




 1960年代半ば、彼の弾く人間離れしたギターフレーズによって『神』というニックネームを賜った。だが彼はそれを嫌がりバンドを抜けた。彼が望んだのは、ただ単にブルース・ギターを極めたいだけだった。そのために彼は、イギリスでのブルースの第一人者とされるジョン・メイオールの自宅に転がり込み、毎日毎日メイオールのコレクションしたブルースのレコードを聴き漁った。そうやってブルースのギター・フレーズをその頭に叩き込んでいった彼は、ブルース・ギターの音質について疑念を持つ様になる。
「何故、こんなに音が歪むのだろう。何故、こんなに音が伸びるんだろう。」


 彼がこんな疑念を持つのも当然だった。なぜなら彼は実際にアメリカでブルース・プレイヤーが演奏しているところを見たことがないのだから。彼は夢にも思わなかったろう、アメリカでは白人がブルースに見向きもしないと。彼は夢にも思わなかったろう、アメリケの黒人ブルース・プレイヤーが貧乏で小型アンプしか買えず、それをフルアップしたためオーバーロードして歪んだ音しか出なかったとは。

 そんなある日、彼は偶然気付いた。彼の唯一のおもちゃであるマーシャルの大型アンプとギブソンのギター、レスポールで同様なサウンドが生み出せたのだ。
「そうか、真空管アンプの音量を上げれば音が歪むんだ。」と彼は理解した。ただ実際にはアメリカではブルース・プレイヤーの誰一人としてマーシャル・アンプのように大型のアンプを使う者などいなかったのだ。しかしかれはこれ以後、ずっとこのやり方を貫いた。さぞ大きな音だったことだろう。
 
 1965年萬を侍して彼が再び世に出た。最近あの大音量でレコーディングしたブルースのレコードがリリースされたのだ。そのレコードこそあらゆるギター・プレイヤーの手本となったマスターピース『ジョン・メイオール&ブルース・ブレイカーズ・ウイズ・エリック・クラプトン』である。もちろん彼とはエリック・クラプトンのことだ。この大音量を続けたエリックは、この後あの伝説のクリームを結成する。この大音量に関しては、これが一つのスタンダードとなり、ロックは大音量で演奏するものという定番ができる要因の一つになるのだ。


 70年代初頭、彼の名はアメリカにおいてもすでにビッグネームとなっていた。そんな彼が60年代後半からアメリカのミュージシャンと関わることが多くなり、アメリカの尊敬する黒人ブルース奏者たちの境遇を知った。それは決して報われるものではなかった。しかしエリックは彼らとのセッシヨンを繰り返し、黒人の地位上昇に努めた。その中で知った彼らの実情をなぞり、大型のマーシャル・アンプを辞め、フェンダーの小型アンプ、チャンプを使ったレコーデイングを試みた。大成功に終わったそのアルバムこそ『いとしのレイラ』として知られる名作アルバムとなった。