先週観た映画たち(その145)/『魔女の宅急便』『偉大なる、しゅららぼん』 | John's BOOROCKSブログ-I Love The Beatles, Fender Guitars & Movies!

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『魔女の宅急便』



ジブリの同名アニメとの比較は無意味だなと思ってはいたものの・・・。原作の中のどのエピソードを使うかということで、アニメとは差別化を意識的に図ったように思われますが、やはり「あ、これはあの場面だ」と思い浮かべてしまうのは仕方のないこと。
それでも俳優陣は豪華な顔ぶれで、宮沢りえ、尾野真知子、浅野忠信、筒井道隆などのベテラン陣に囲まれながら、キキ役の小芝風花がのびのびとキキを演じていました。彼女の魅力が、この作品の最大の売りでしたね。
さすがにCGなどに、ハリー・ポッターなどとの予算の差が歴然として出てしまうのは仕方のないことながら、資金面での邦画の苦労が見えるようで、少々切なかったですね。
それでもまずまず楽しませていただいたので満足です。



『偉大なる、しゅららぼん』



万城目学の小説を原作として脚色された作品です。『鹿男あおによし』や『鴨川ホルモー』『プリンセス・トヨトミ』など、日本の原風景に、さも在りそうな不思議なファンタジーを展開させる、万城目氏独特の世界観がここでも爆発します。今回は琵琶湖に神力を授けられた二つの家、日出家と棗家の対立を軸に、その両家に対抗する第三の力が動き始めるが・・・。
主演は、日出家の本家と分家の次世代当主、淡十郎に濱田岳と涼介に岡田将生という二人。淡十郎の姉・清子に深田恭子、また棗家の跡取り息子の広海に渡辺大、さらに貫地谷しほり、佐野史郎、津川雅彦、村上弘明、笹野高史など豪華な顔ぶれが揃い、不思議な世界を繰り広げます。
万城目学氏の作品は、映像化で上手くいった例がなかなかないのです。というのも、万城目ファンタジーの世界観は、小説の読み手のイマジネーションに任せている訳で、それを実像化した時のイメージとの差が大きければ大きいほど落胆の度合いも大きくなってくるのです。今作もやはり万城目ワールドのストーリーを追うことで手一杯だったかな、という印象を持ってしまいました。
少々残念です。