Cream時代のジャック・ブルース、Let It Beセッションでのジョン・レノンらが使用したことで知られている、フェンダーの6弦ベース、Bass VIが、廉価版のスクワイアから発売されます。
フェンダー社が6弦ベース『Bass VI』を発表したのは、1961年のことでした。この時期、フェンダー社は、ギターではムスタング、デュオソニック、ミュージックマスターを初心者モデルとしてストラトやテレキャスターの下に取り揃え、さらにその上に最上級機種としてジャガー、ジャズマスターを用意して、ラインアップに厚みを持たせようとしていました。同時にベースでもラインアップの拡張を目指しており、企画されたのがこのBass VIでした。
ボディ・シェイプはジャガー/ジャズマスターの形状を受け継いだオフセット・タイプで、ギターの一オクターブ下の音程でチューニングされていました。またピックアップもストラト同様に3基搭載され、サウンド・ヴァリエイションに富んだ音造りが出来ました。ボディにはピックアップのON/OFFのスライド・スイッチが付けられていました。さらに1963年にマイナー・チェンジが施され、スイッチが4つに増設され、3つのピックアップ・ON/OFFスイッチと1個のコンデンサーのON/OFFスイッチという構成となっています。
1965年後半にはネックにバインディングが付けられ、1966年半ばにはドット・インレイがブロック・インレイに変更されています。このスペックで、1975年まで製造されました。今回スクワイア・ブランドで再生産されるのは、この最終スペック・タイプのBass VIです。
日本国内市場に出回るまでにはもう少し時間が掛かるかもしれませんが、手頃な価格でこのベースが入手できる様になったのは、嬉しいニュースですね。