最近読んだ本/村上春樹『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』 | John's BOOROCKSブログ-I Love The Beatles, Fender Guitars & Movies!

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村上春樹・著『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』文藝春秋刊
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話題の村上春樹最新刊です。こんなに早く入手出来るとは思っていなかったのですが、JR構内の書店の前に山積みされていたので、何と発売当日に買って帰ることができました。
という訳で、読み始めたらなかなか止められないのが春樹文学。私は本を読むスピードがかなり早い方なのですが、結局一晩で読み終えてしまいました。
今回の作品の内容は、多崎つくるという36歳の主人公が、高校時代の親友達に絶交された理由を求める「巡礼」の話です。これ以上のことは、これから読む方のために書かずにおきますが、前作『1Q84』とは異なり、現実離れした内容ではなく、SF的要素を抑えた、どちらかといえば『ノルウェイの森』の方向性に近い作品でした。
私にとっての村上作品は、大別して二種類の方向性があります。ひとつは、一般的には「ファンタジー要素の強い」という言い方がなされていますが、自分的には「SF的要素」と捉えています。そしてもうひとつが、サリンジャーなどのアメリカ文学のような香りを持った純文学的作品たち。今作はまさしく後者と言う訳です。しかしこのどちらの作風にあっても共通しているのは、(少々クサい言葉ですが)青春時代独自の焦燥感、挫折感、そういったものすべてを含めて、我々の世代になって思う「青春の輝き」が主題となっていることが多いと思います。どんな形であれ、どんな人にもあった青春時代の思いは、どこかに共通点を持っているものです。村上氏は、その「どこか」を探し出して描くのが本当に上手い! だからこそ多くの人に共感を持たれるのでしょう。
しかし私は、羊男やパラレルワールドが登場する世界観も好きですので、次回作はぜひこの方向でも書いてください、お願いします、村上さん。