鈴音は 人気者だった…。
特に おじぃちゃんや、おばぁちゃん、
子供たちに至っては、ほとんどが 顔見知りらしく、
彼女を 見つけると、
みんな 彼女に 近寄り、笑顔で、話をする…☆
鈴音は、彼らの愚痴や 他愛もない話を、親身に聞き、
元気を 与えてるようだった…。

拓也は、
僕には とても あんな真似は 出来ない…
と、感心し、半ば あきれていた…。
何より はがゆかった…。
何故なら、
あの人達が いなくなれば、自分1人で 彼女を独占 出来るのに…。
と、
思っていたからだ…。
まるで 外来患者の 順番待ちみたいに、長い間 待った挙げ句、
ほんの少しだけ彼女は、自分にも 話かけてくれた…。
しかし、
話の流れで、拓也の病状を知ると、
ある種の仲間意識からかもしれないが、
少しずつ 鈴音のほうも、拓也に 関心を 寄せてくれるようになっていった…。
鈴音■【ウィルソン病…? 】
拓也■【うん…。 】
鈴音■【聞いたことない…。
重い病気なの…? 】
心から心配している様子で、鈴音が 聞いてきた…。
その様子を見て拓也は、
自分が 重く珍しい病気であることを、
嬉しく思った…☆
もちろん、そんな気持ちを隠して、拓也は 鈴音に説明した…。
拓也■【目 見て…。
茶色いでしょ…? 】
鈴音■【…………………!
ほんとだ…! 】
拓也■【生まれつき 体に 銅が たまっちゃう病気なんだって…。 】
鈴音■【………………。 】
拓也■【ひどく疲れやすくて、診察してもらったら 肝炎になってて、
その原因が、
ウィルソン病だったんだ…。 】
鈴音■【………………。
そうなんだ…。 】
拓也■【もう 肝臓は すっかり やられてて、
移植しかないんだって…。 】
鈴音■【……………!!! 】
拓也■【だから 設備が整っている この病院に 来たんだけど、
肝心の 適合する ドナーが 中々 見つからなくて。 】
鈴音■【…………………。
そう…。 】
と、
鈴音は 悲しげな表情で、 こう 呟いた…。
鈴音■【……………………、
じゃぁ、私と 一緒だ…。 】
つづく…☆