背中越しの愛 ③⑤ | ☆心中常感謝無忘☆

背中越しの愛 ③⑤

そして、アタシの耳元で小声で言った。

「卓の事…好きなんだ?」




「//!? えっ、そ…そんな…っ」


アタシの顔はみるみる赤くなっていく。

「へぇ…そっかぁ♪

…見た所上手くいってる感じだよね?


卓を…よろしくね?アイツは…何も思わなくなっちゃった子だから」


―――何も思わなくなった子…?


「剛士っ、おま…」


アタシとの内緒話を見て、江夏さんがくいかかる。


「大丈夫、何もこの子には手出してないから。
卓、
…幸せにしてやれよ?」


「な…っ!!テメェ、何言って…!!」



アタシには江夏さん達の話の内容が解らないけど…

剛士さんは…アタシの事お見通しだ。


…にしても、江夏さんが"何も思わなくなった"と言う所がひっかかる。


江夏さんに何か、辛い事があったんだろうか…?




「……だからほら、行けっ♪」

「ちょ、ぅわっ!」


アタシがいろいろ考えてる時に、もう二人の話は終わってたみたいで…

剛士さんが、江夏さんをアタシの前に押し出した。