サンタはきっとやってくる 12 | ☆心中常感謝無忘☆

サンタはきっとやってくる 12

ナ「えー…
いいよって言うまで…目開けちゃダメだよ!」

雄「ん」

雄輔は、期待どうりになれば
剛士との戦いは勝った事になる。
そう思った。

雄輔は顔を赤く染めながら、目を瞑っていた。

――グイ。

雄「ぅぉあ!?」

急に、手を引っ張られた。

雄輔は、びっくりのあまり目を開けようとしたが、
目を開けないのが約束なので、ギュッと目を瞑った。

雄「ちょっと、どこ行くの!?」

ぐんぐん引っ張られる手。
期待どうりには行かなかった。

でも、かじかんだ手に温かいナオミの手の感触。

真っ暗な暗闇の中(目を瞑ってるから)、
ナオミが手を引いてくれてる。
それが、雄輔には深く嬉しく思えた。

今は、ナオミだけが頼りだ。

人の声、
クリスマスソング、
信号機の音、
心臓の音。

雄輔には、音しか聞こえなかった。


ナ「はい、着いた♪目、開けてぃいよ♪」

雄輔はナオミの言葉に、目を開けた。

雄「うっわ…!」

目の前に立ちはだかる緑の木…

マンション8階位あるだろう。

それに、何色もの光が輝いている。

イロイロなものも、
吊り下げられ、
てっぺんに
星もある。


――――クリスマスツリーだ。

雄「すげぇ…」

雄輔は目を輝かせ、見ていた。

ナ「雄ちゃん、忙しいでしょ?
クリスマスには、来れないと思ったから…」
ナオミは顔を赤らめて言う。

―――俺に、これを見せるために?

雄輔は、涙が溢れてきた。

でもそれがこぼれないよう、必死に我慢した。

ナ「雄ちゃん、
少し早いけど…

メリークリスマス♪

私からのプレゼント♪
受け取って♪」

ナオミは、雄輔に顔を近づけた。

雄「っく!」

雄輔は顔が火照った。
ドンドン近づくナオミの口。

雄輔はただ、心臓の鼓動を聞いていた。

ドンドコドンドコ…
太鼓のような音…

もう後少し。

雄輔は目を瞑った。


?「何してんだよ…!?」

急に声が聞こえ、雄輔とナオミは離れた。

――――――
剛士だった。

剛「お前ら…

何してんだよ…」