私が幼稚園年長の時の話



私は担任の先生が苦手だった。もっと言うなら、嫌いだった。


まず1つは、これは時代と言えば時代だから しょうがないのかな。

給食を食べるのが遅い私。

みんなが食べ終わって片付けも終えて外遊びを始めているのに、私ともうひとり いつまでも給食を食べさせられていた。

全部食べ終わるまで 遊びに行ってはいけないと…


2つ目…

ある日のトイレ、次に教室でやることが決まっていたから 教室に戻る時間が決められていたのだと思うんだけど。

私は、その時間に遅れた。

トイレが混んでいて なかなか自分の番が回ってこなかった。

たぶん個室は空いてるところがあったけど、トイレ用スリッパが足りなかったのだ。

その頃の私は比較的消極的なタイプで、後から来た子に先に行かれてしまっても 何も言えない子だった。

そうこうしてるうちに、トイレに入るのが一番最後になってしまった。

教室に戻ると

『なんでこんなに遅かったの?』と先生に怒られた。

『スリッパが無かったから』と私は答えたのだが、

先生は『男の子の青いスリッパをはけば良かったでしょ!』と言った。

トイレには ピンクのスリッパと青のスリッパがあったように記憶している。

確かに 女の子はピンクを男の子は青をはく傾向にあったのだとは思うが、私自身は子供の頃から【女の子色】【男の子色】という意識があまりなかったので、

『スリッパが無かったから』は本当にそのまんまの意味で、時間ギリギリまでホントに一足もスリッパが無かったのだ。

もちろん、私は

『どっちの色のスリッパも無かったです』って言ったけど、

『そんな言い訳しないの!!!ムキー』と更に怒られた。


3つ目…

参観日に発表する劇の配役を決める時のこと。

自分がやりたい役の時に手を挙げて、人数が多かったらジャンケンで決めるという方法で 事件は起きたびっくり

演目は【ももたろう】

私がやりたかったのは、【鬼にさらわれる町の娘】

その時を待っていた…

『おばあさんをやりたい人、手を挙げて!』先生が言った。

当然 私はスルー。

でも、なぜか イジワルなのか何なのか? ある男の子が『今、こいつが手を挙げた!』と先生に向かって言った。

私は『挙げてないよ』って当然言った。

それで、終わるじゃん?

でもなぜか、その男の子は『お前、挙げたじゃん!』って言い張るし、

あろうことか先生までが…

『じゃあ、◯◯ちゃん(私)もジャンケンに参加して!』と。

もう一度『私は、手 挙げてない』って言ったけど、

なぜか先生は『挙げたのを見た子がいるんだから、とにかくジャンケンすれば良いでしょ!』って。

どういうこと???

しょうがないので、負けることを期待しつつジャンケンに参加すると、そういう時って勝っちゃうんだよねぇ。

見事に【おばちゃん役】になりましたとさ。



なんか、この先生にはメチャクチャ怒られた記憶があるし、

それが理不尽だなぁ〜というようなことも多々あったように思う。

だけど、なぜか私の母親はこの先生が好きだった。

大人になってからも『良い先生だったよねぇ』と何度か母親は言っていた。

時代的に【厳しい先生=良い先生】っていうのがあったのかな?