皆様、こんばんは。
休み二日目の夜中です。先週からスカパー!の特典を利用している為、衛星劇場が約二週間無料視聴出来る様になっています。以前数年間契約していましたがここ最近は作品内容を見て単月契約とする事がたまにある程度です。そこで本日はその中から此方の作品を…未DVD化作品で有料動画配信も行われていませんし、衛星劇場での放映予定分も終了しています。
「コールガール」昭和57年9月18日公開・中野顕彰/小川英/小谷承靖の共同脚本・小谷承靖監督・ジャックプロ制作・松竹映像企画/松竹配給。
元・大学病院の職員だったものの、交際相手の医者であった谷隼人が海外協力隊の業務中に殉死したショックから上流階級専門の売春婦として一色彩子(現・一色采子)・小林雅美と共に峰岸徹から仕事を貰うMIE(現・未唯)でしたが、伊豆の派遣先で死んだ筈の谷さんと再会し身体を重ねます。しかしその数日後、谷さんが根岸季衣と共に再び現れた際には重傷を負っており事情を聞くと…
主要女優陣が見事な裸体を見せながら前半で各々二回ずつの濡れ場を見せる、まるで当時の日活ロマンポルノ/東映ポルノ/各社制作のピンク映画を見ているかの様な気分になりますし、ゴルフ場のバンカー上での交尾や警帽を被った姿で外人男性を鞭の虜にする等々卑猥さや激しさを更に盛り上げる小技も効いている!そして平田昭彦・神田隆等々の重鎮に加え、内田裕也・宇崎竜童が谷さんの真の姿を知る鍵として絶妙な不穏さを見せているのも良し!加えて「再会を喜ぶ谷さんに対しあくまでも売春婦として応対する未唯さん…しかし極致に立たされていると知るやこの先の人生を捨ててでも守ろうとした時に愛情が結実する終盤の姿」は日本人に宿る侠客精神の欠片を感性で描いたのでしょう。こんな優れた作品がDVD化・動画配信化されていないのは本当に勿体無いなぁ…自社制作及び配給担当作品双方共にほのぼのとした人情モノや喜劇、大船調と呼ばれる文芸性ばかりが前面に出る松竹ですが、野郎好みの作品群でも面白いのが多い上に「東活」の名義でピンク映画を制作していたのですから、埋もれたままの作品群がもっと世の中に出て来て欲しいと強く思います。