九死に一生を得た女美容室店主の疑惑…東映東京「悪女かまきり」五月みどり/岡田英次/速水亮/長門勇 | 東映バカの部屋

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東映制作作品を主体として書いていますが、たまに他の話題も…一人でも多くの東映ファンが生まれる事を望みます!

皆様、こんばんは。

 

 

休み二日目の夜中です。昨日は所用を済ませた後に就寝しましたが目覚めたら夕方でした。しかし当地は悪天候の為、録画予約をしていた番組は画面が乱れたり複数箇所が未録画であったりと散々…まぁ次回の放映時に再録画をすれば済む話ですが、デジタル放送受信用の地上波アンテナや全てのBS/CSアンテナが地上アナログ放映受信用のアンテナよりも劣るのはこの一点。もし天候に左右されないアンテナを考案すれば特許でも取れそうな気がするのですが、未だにその話が聞こえないのは相当に困難な事案なのか、技術面では可能でも費用対効果を見込めないのでしょうね。

 

 

さて本日は此方の作品を…VHS/DVD化作品でGoogle Play/DMM.TV/U-NEXT(見放題対象作品)/ビデオマーケット/Apple TV+/Amazonプライムビデオ(東映オンデマンド対象作品)/YouTubeムービー内に於いて有料動画配信が行われています。尚、当作品は東映ch内に於いて本日以降、11/23(木)23:30~25:00に放映されます(字幕付きHD放映)。

 

 

「悪女かまきり」昭和58年4月8日公開・内藤誠/梶間俊一の共同脚本・梶間俊一監督・東映東京制作。

 

 

 

 

 

台風一過の際、航行中のヨットから投げ出され打ち上げられた一組の男女の生き残りである五月みどり…それから暫くして五月さんは美容院を開業した上に死亡した相手の男性の実妹・豊田真子をこの店で雇用していたのですが、刑事の長門勇は疑惑の目を向け執拗に足を運んでいました。何故なら死亡した男性は職場の金を着服していた上にその内の半分以上が行方不明となっており、更には五月さんが美容院開業時に所持していた時価数千万円の指輪を売却していた事が判明した為。その頃五月さんは不動産会社社長の岡田英次の二号であった上に「五月さんには何も遺してやれないから…」と、五月さんが或る祭りの夜に知り合い肉体関係に発展していた保険会社の外交員・速水亮を通じて高額の死亡保険に加入します。しかも五月さんは岡田さんに無断で死亡時の支払金額を三億円に上乗せさせた上に嫉妬深く精力も減退していた岡田さんを殺害する方向に速水さんを仕向けて実行計画を立て…

 

 

余談ですが「丁度この頃ロス疑惑が話題になっていた様な…」と思い調べてみたら当作品はそれよりも一年前の制作でしたから無関係でした。冒頭から「疑惑ありき」の流れかつ実行犯も明白ですが、岡田さん殺害時のトリックや保険金支払いの可否及びどんでん返しが待ち構えている結末等々、物語の後半以降に見所が集中しています。しかも五月さんがこれ程迄に金銭に固執しているのは、両親は理容室を経営していたものの博奕好きの父親の債務弁済の代わりに母親の日向明子がヤクザの堀田真三(現・堀田眞三)から肉体関係を強要された直後、父親は首吊り自殺した上に日向さんは店に火を放ち自決したのを目の当たりにしていた為(この際日向さんが幼少期の五月さんに逃げる様に促した為に生き残りました)。この様な体験がある為か、悪女でありながらも真相追究をしない条件で店の譲渡を豊田さんに要求された際には「保身よりも感情移入が強いのか?」と感じる程素直にそれを受け入れる五月さんや、心証や勘としては完全な黒でありながらもそんな幼少期を知っているかの様な詰めの甘さを絶妙な飄々振りで見せ付ける長門さんの刑事役が見事!

 

 

しかし岡田さんは60歳を超えてから役得と云うか何と云うか…昭和56年制作の「歴代の日活ロマンポルノの中でも傑作中の傑作の一つ」と言われる「狂った野獣」では当時二十歳そこそこの蜷川有紀を毒牙にかけ、当作品では当時43歳の五月さんの「青臭さも無ければ劣化も一切感じられない最高クラスの熟れた身体」を経験豊富さで満足させるかの如くの性技振りを発揮出来たのですから羨ましい限り(但し安藤昇や東映の沢島忠監督が生前お話をされていたのは「岡田さんは極めて真面目な方だった」と)。そして、現代の43歳女性では到底出せぬ色気と貫禄を見せた五月さんの美しさを堪能するだけでも鑑賞価値がありますし、その美しさが悪役の味を更に引き立てているのですから文句無し!そう云えば俺は中学生の時「五月さんに迫られたら嬉しいし筆おろしして貰いたい!」と言ったら周囲から「信じられない…」と云う反応をされましたよ…何れ訪れる童貞喪失ははやはりベテランでと考えてもいましたし、実際18歳の時にトルコ風呂で捨てた際の相手は熟女でした。