谷ナオミの引退作!日活ロマンポルノ「団鬼六・縄と肌」山本昌平共演/西村昭五郎監督・無料配信中 | 東映バカの部屋

東映バカの部屋

東映制作作品を主体として書いていますが、たまに他の話題も…一人でも多くの東映ファンが生まれる事を望みます!

皆様、おはようございます。

 

 

昨日22時に勤務を終え月曜日11時の勤務開始時迄の休みに入りましたが、秋田市内は時折降雨に見舞われている上に本格的な寒さが到来しており、今季初めての暖房使用中です。しかも中々眠られませんのでここで簡単に記事を更新し洗濯後に就寝しようかと考えています。本日の作品は此方です。

 

 

「団鬼六・縄と肌」昭和54年7月21日公開・団鬼六原作・松本功脚本・西村昭五郎監督・日活制作で谷ナオミの引退作品です。DVD化作品で有料動画配信は行われていません。尚、GYAO!内に於いて「R15+版」が11/29(火)23:59迄無料動画配信されています。

 

 

 

 

 

 

板前との婚姻を控えた或る日、自らの引退花会に臨んでいた女胴師・谷ナオミでしたが、その際に同業者の女胴師でヤクザの親分の情婦であった橘雪子のいかさまを見破った事が引き金となり婚約者は殺害されてしまいます。そしてナオミさんは旧知の宮下順子の営む料亭で女中として従事する事となりましたが悲劇から数年後、自らが世話になった親分は敵対組織の魔の手にかかり葬られていた上にその親分の愛娘・山科ゆりが営む小料理屋も理不尽な妨害等々を受けていると知り事態の打開の為に一肌脱いだのですが…

 

 

ロマンポルノの中で描かれた女侠作品である上に、東映で数々の作品の脚本…しかも反骨心が前面に押し出されていた印象の強い(任侠作品も手掛けられていますが、代表作は梅宮辰夫主演「不良番長シリーズ」となるでしょう)松本先生による纏まりと出来の良い物語の構成が美点!しかも約70分と東映任侠映画/東映ヤクザ映画の約2/3の尺かつ情交場面にも一定の時間が割かれているにも関わらず、東映作品群を一本鑑賞したかの様な満足感に浸れるのもアウトロー映画好きにはたまらない!

 

 

そして「SMの女王」として君臨したナオミさんですが、胴師姿が様になっているだけに留まらず身体能力も高かったのか、殺陣に関しても我々が十分に満足出来るものを見せてくれているのは嬉しい!(殺陣等々に関してはナオミさん自身経験値が然程…いや、全く無かったと言ってもいいのでしょうが)又、様になっていた胴師姿及び夢砕かれ自らのみが頼りの日々が続く事となった役柄設定に関してはナオミさん自身が幼少期から思春期にかけて相当な苦労と孤独を味わっていたと何処かで読み聞きしましたので実体験が芝居に生きたとも受け止められそうです。

 

 

尚、新東宝映画「谷ナオミ しびれる~サラシを巻いた白い肌~」(この題目となる前に「いろ包丁」として公開された実績がある模様です)で共演した山本昌平が助っ人枠で出演されているのも東映の味!しかも色恋沙汰や下心は一切無く、只管助っ人に徹している筋金入りの侠客芝居が見事ですが…当作品の山本さんの侠客姿を見ていると「東映任侠映画やヤクザ映画の黄金期に山本さんがもし善玉ヤクザを演じられていたら、語り草となっただろうなぁ…」と考えてしまうのも事実で、残念無念の気持ちを抱かれる方々も多いのではと思います。