志村けん一周忌。志村康徳名義で映画初出演!東宝/渡辺プロ「ドリフターズですよ!冒険冒険また冒険」 | 東映バカの部屋

東映バカの部屋

東映制作作品を主体として書いていますが、たまに他の話題も…一人でも多くの東映ファンが生まれる事を望みます!

皆様、こんにちは。

 

 

昨日23時に勤務を終え、月曜日18時の勤務開始時迄の休みです。今月より本格的に隔週昼夜交代勤務(今後は二週間毎に昼夜交代勤務となる可能性も在ります)となっていますが、前職以来半年ぶりかつ夜勤は夜勤で新たに覚えなければならぬ事も多く疲労感が何時も違っています。慣れるしかありませんが…でも入社から一年未満で時給を僅かではありますが上げてくれましたから、このご時世を考えれば寧ろ感謝です。

 

 

尚、今月より記事の更新頻度を少々下げていますが、来月以降は更に下がり、また皆様の記事にお伺いする機会も減るかもしれません。何卒ご容赦頂きたく思うと共に、宜しくお願い致します。

 

 

 

しかし、去年の志村けんの訃報には愕然としました。俺は今年の6月で49歳となりますが「8時だヨ!全員集合」「ドリフ大爆笑」等々を「娯楽番組の王道」と感じて視聴していた世代ですし、志村さんが頭角を現し大人気を得始めた頃が「幼少期の記憶が或る程度残っている最初の時期」に当たる為尚更。

 

 

劇場公開作品や音楽に対する造詣が深く、簡単な酒の摘みの作り方を披露したり動物好きの一面を見せたり…そして「自らが挑戦を続ける」と同時に、優香を始め「素質を見抜き、多くのコメディエンヌを送り出した功績」も素晴らしい。更に、高倉健主演の東映作品「鉄道員(ぽっぽや)」(志村さんの出演は健さんの強い希望でした)で見せた「鉱山夫の長年に渡る悲哀を数分間と云う極めて短い時間で全て吐き出した名優振り」も忘れられません。

 

 

これからは本格的に俳優業にも力を注ごうと思っていただろう矢先の、ほぼ一年前の訃報…志半ばでこの様な結果に至った事を最も悔しいと思っていたのは志村さんご本人でしょうね。幅広い活躍で心から楽しませて下さった事に心から感謝すると共に、改めてご冥福をお祈り致します。

 

 

そこで志村さんの一周忌を間もなく迎える本日は、以前YouTubeで観た此方の作品を(確認した所、本日時点で鑑賞は可能でした。尚、検索はお手数をお掛けしますが各自でお願い致します)。本名の「志村康徳」名義で出演した「志村さんの劇場公開作品初出演」です。

 

 

 

「ドリフターズですよ!冒険冒険また冒険」(「ドリフターズですよ!シリーズ」第二弾)昭和43年9月21日公開・松木ひろし脚本・和田嘉訓監督・東宝/渡辺プロダクションの共同制作。

 

 

未VHS/DVD化作品で有料動画配信も行われていませんが、地上波に於けるローカル放映・有料波での放映実績が在ります。

 

 

 

 

 

学生運動の参加者と間違われ検挙された事が切っ掛けで出逢ったいかりや長介・高木ブー・仲本工事・加藤茶・荒井注が「世の中は自己PR時代!」とボディペインティングに挑戦したり、コント55号(坂上二郎・萩本欽一)が主宰のアングラ劇団に参加したりしても失敗だらけ…そこで五人は「大型気球での太平洋横断」を画策・実行し試運転等々の結果は上々!しかも、若者の挑戦を応援する政治家(勿論、有権者からの得票獲が目的)の藤田まことの協力を得、いかりやさんが公園で知り合った「謎の美女」野川由美子を仲間に引き入れると、ほぼ同時期に出資者として藤村有弘が名乗りを挙げるのです。しかし藤村さんは「野川さんを情婦としているヤクザの組長」で、いかりやさん達の計画に便乗し億単位の金塊密輸を目論んでおり…

 

 

記憶は朧気ですが、確かこんな内容だった筈…もし間違いが在りましたならご容赦下さい。

 

 

 

 

 

 

東宝制作ですから、一般良識の範疇でで手堅く纏められた喜劇で(そうしなければ当作制作・公開当時の藤本真澄・東宝専務が納得しなかったでしょう。自称「良識派」との事ですので。しかし「真逆」の岡田茂・前東映名誉会長とは昵懇だったそうですが)後のコント番組で見せていた様な突拍子な笑いや、松竹制作「全員集合!!シリーズ」の様な「ハチャメチャさや東映作品を模倣して迄放たれた企画・台詞」等々は有りません。普通の作品。

 

 

しかし、ノンクレジットで序盤に当時東宝のアイドル女優であった内藤洋子・酒井和歌子が揃って登場したり、小山ルミ・真理アンヌ・上田吉二郎・小松政夫等々を上手く散らばして配置し、退屈をさせない出来となっている事も確か。

 

 

そして「肝心の志村さんの出演場面」ですが、確か開始35~40分の範囲内で、一場面で台詞一つ、時間にして五秒以下なのですが、下の通りオカマの役(写真右側)。

 

 

 

 

 

 

俺は「この場面を観るだけでも観賞価値が在る作品」と…志村さんはこの後一時期「脱走扱い」でドリフターズを離れた際(一言断った筈がいかりやさんに伝達されていなかった為、扱いがこうなっているとも言われています)「社会勉強が必要と思ってそうした」そうですが、小さな役を一つ演じるにも社会を見ていなければ成り立たない事をこの作品への出演で強く意識したのではないかと感じます。加えて、当作品出演から数年後に始まる「快進撃」はこの一場面が出発点とも…実際、師匠のいかりやさんも社会を隅々迄見ていた事が伝わるコントが多かったですしね。

 

 

 

 

 

 

最後に、昨日「ウェブ版・産経新聞」を読んだ所、志村さんは取材に対し「新しい事ばかりではなく、解り易い、ベタなコントも必要なんです」とお話をされていた模様…「偉大なるマンネリ」を口にしていた東映の鈴木則文監督との共通点を感じますし「シリーズ化により長年制作された映像作品・世代を超えて愛され続ける映像作品にはこれ等が息衝いているからに他ならない」と改めて確信させてくれる言葉です。