黒木瞳銀幕初出演+フジタツの兄貴・辰ちゃんの再共演!東映東京「化身」東陽一監督 | 東映バカの部屋

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東映制作作品を主体として書いていますが、たまに他の話題も…一人でも多くの東映ファンが生まれる事を望みます!

皆様、こんにちは。

 

 

今朝の7時半に勤務を終え、日曜8時の始業時迄の休みに入りましたが、快晴時の日中でも肌寒さを感じる時期に入りました。

 

 

 

本日は簡単に済ませます。

 

 

 

宝塚時代の同期だった北原遥子が日航ジャンボ機墜落事故で逝去した事が(余談ですが、北原さんの実兄が俺の郷里の放送局であるIBC岩手放送のアナウンサーだった為、事故後にラジオ番組で辛い胸の内をお話しされていた事が記憶に残っています)「宝塚退団・芸能界入り」の切っ掛けとなったと言われている黒木瞳。

 

 

この作品で銀幕初出演にして主演を射止めたものの「宝塚の歴史や格式を貶めた」等々の非難も有ったそうです。

 

 

 

「化身」昭和61年10月10日公開・渡辺淳一原作・東陽一監督・東映東京制作・R15+ 指定作品。

 

 

VHS/DVD/ブルーレイ化作品で、iTunes/TSUTAYA TV/YouTubeムービー/GYAO!ストア/DMM.com/ビデオマーケット内で有料動画配信が行われています。

 

 

又、今月の東映ch「愛と官能のメロドラマ特集」の枠内の一作品として、本日以降9/14(木)23:30~25:30・9/19(火)21:30~23:30・9/24(日)22:00~24:00の三回放映されます(字幕付きHD放映)。

 

 

 

余談ですが、FNN系列で放映されたテレビドラマ版は津川雅彦と現・五木ひろし夫人の和由布子が主演だった様ですが俺は未見です。

 

 

又、昭和37年に大映京都が森一生監督/勝新・玉緒夫妻主演で制作した同名作品が有りますが、今東光の原作を基にした無関係の作品です(此方も未見です)。

 

 

 

 

 


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●東映公式・YouTube予告動画
 
 

 

 

 

 

昭和50年代後半以降の東映劇場公開作品は「鬼龍院花子の生涯」の大入りを切っ掛けとして「女性文芸・官能路線」を一つの柱としており、宮尾登美子原作作品の映像化に続いて選ばれたのが「岡田名誉会長と旧知の仲であった上に、岡田会長自身が作品に惚れ込んでいた」渡辺先生の作品。

 

 

企画当初は「渡辺先生の映像化作品の常連」かつ「テレビドラマ版」主演の津川さんを「劇場公開版」でも主演に迎える予定だったそうですが、東監督の要望によりフジタツの兄貴が選ばれた経緯が有ります。

 

 

そして、瞳さんは「岡田名誉会長の至上命令で、銀座の飲み屋で女給のアルバイトを大凡一週間経験された」とも…

 

 

加えて、俺にとっては昭和47年に東映東京が野田監督の演出で制作を行った「不良番長シリーズ」第十三弾「不良番長・のら犬機動隊」(此方も今月、東映chで放映中です)で「東映劇場公開作品初出演」となったフジタツの兄貴が、十数年振りに「カポネ団の盟友」辰ちゃんと共演を果たされた上に「女たらしで一人の女では満足が出来ないフジタツの兄貴・常識や良識を滾々と唱える辰ちゃんの人物設定の面白さ」に惹かれた作品でもあるのです。

 

 

更に、この後体調不良で俳優業を退かれた星正人の「最後の劇場公開作品出演」でもあります。

 

 

 

 

 

 

劇中、フジタツの兄貴は三田佳子と離婚をしていましたし、恋愛関係を清算させられた阿木燿子は「子持ちの元夫人」新しい恋人の瞳さんは「独身」ですので「不倫」とはなりません。

 

 

 

しかし「容姿から生活態度等々に至る迄、自らの好みに変えようとするフジタツの兄貴の行動・言動」は「実母(淡島千景)と同様の女心を強要したもの」と云う側面に加え「極度のやきもち焼きで心配性な性格」は「優しさの裏返し」である一方「フジタツの兄貴の心情を理解し感謝しつつも、心身疲労に陥った一因である上「頼ってばかりもいられない!一人の力で生きて行く!」と決意させる切っ掛け」ともなっています。

 

 

 

瞳さんとなるとどうしても同じく渡辺先生原作の映像化作品「失楽園」の印象が強いですし、此方を代表作に挙げられる方々の方が圧倒的に多いでしょう。

 

 

しかし「序盤では垢抜けなかった容姿・性格共に徐々に磨かれ魅力を自然に醸し出す女性に成長する瞳さんの姿」「恋愛に真摯になり過ぎる姿が滑稽に見えて来るフジタツの兄貴と、それに苦言を呈す辰ちゃんの冷静さと常識概念の高さ」「終盤で描かれる意外な真実と、僅かではあるものの救いの有る終わり方」等々、俺は「化身」の方が遥かに好きです。

 

 

最後の場面で「街中で次の獲物を物色するフジタツの兄貴の姿」は、松方さんとは違う「静かだが精神面は同様の懲りない馬鹿」とも言えます。

 

 

物語の流れとフジタツの兄貴の行動・言動等々が面白い為「瞳さん・阿木さんの裸体と交尾場面」は見終える頃には殆ど記憶に残りませんでした。

 

 

 

惹句「男が始める。女が終わらせる」は「非常に端的で解り易いが人々の気を一気に引っ張る名句」です!

 

 

 

他の出演者は、青田浩子(青田昇氏の実娘)・永井秀和・河合の絃さん・小倉一郎・須賀良・加茂さくら・山本緑等々です。