下げマン解消に一役買う辰ちゃんの福チン!東映東京「ポルノの帝王・失神トルコ風呂」馬鹿と男気の均衡 | 東映バカの部屋

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東映制作作品を主体として書いていますが、たまに他の話題も…一人でも多くの東映ファンが生まれる事を望みます!

皆様、こんにちは。

 

 

今朝の7時に勤務を終え、月曜日8時の始業時迄の73時間休みですが…今朝から雨の為、休みの度に行う洗車は止めました。

 

 

 

そこで、一休みをする前に寝酒の供として鑑賞した、今月の東映ch「ミッドナイトシアター」の枠内で昨日深夜に「全放送局に於いて初放映された際録画した、以前から観たくてたまらなかったこの作品」を鑑賞!

 

 

 

「ポルノの帝王・失神トルコ風呂」(「帝王シリーズ」第五弾)昭和47年6月9日公開(前東映名誉会長の岡田茂・著/財界研究所・刊「悔いなきわが映画人生」より。KINENOTE上は未公開となっています。経緯・理由等々は不明です)・小野竜之介脚本・内藤監督・東映東京制作。

 

 

未VHS/DVD/ブルーレイ化作品で、有料動画配信は有りません。

 

 

 

 

 

 

※KINENOTEの作品案内は此方から

 

 

尚、当作品は東映chに於いて4/12(月)26:00~27:30に再放映されます。(HD放映)

 

 

※東映chの作品案内・放映時間は此方から

 

 

 

昭和45年7月4日に公開された、大和久守久脚本・小沢天皇監督・東映京都制作・健さん主演「遊侠列伝」再映の際の「添え物作品」となっています。(VHS/DVD化作品ですが有料動画配信は有りません)

 

 

 

 

 

 

※KINENOTEの作品案内は此方から

 

 

 

俺がテレビの画面から撮影を行った汚い写真ですが題目登場時の背景が花火で描かれた「これ!」ですから…

 

 

冒頭から「動力機関全開かつ制動装置が初めから装備されていない暴走機関車」の様なもの!

 

 

 

 

 

 

何せ九州の炭鉱の社宅に住む妹(木村由美子)が母親(初井言栄)に手を引かれて嫁入りに向かう姿を見送る辰ちゃんの場面=制作陣・配役陣紹介時に流れるのは、辰ちゃんの代表曲の一つであり、後世に是非とも言い伝えなければならないイチモツ歌謡の最高峰「シンボルロック」!(「帝王シリーズ」の主題歌は全てこの曲ですが、録音は作品の度に新規で行われています。これは当時の東映の他作品でも同様の例が多数存在しています)

 

 

こんな事を考え付く上、実行出来たのは後にも先にも東映だけ!(映像制作会社の特色が殆ど無くなった現在の作品群では使用出来ない言葉です)

 

 

一貫して「不良番長シリーズ」の統括を務められた吉田達氏が「東映の場合は、評論家や識者等々が一切評価しなくても、観客が評価して儲かればそれで良しだった」と…

 

 

「評論家・識者を完全に無視して観客目線第一の大衆娯楽主義」は素晴らしいし、今だからこそ見直し、その姿勢に必ず再転換しなければならないと俺は常々考えています。

 

 

 

「辰ちゃんの帰省中に顔馴染みの医者・殿山泰司が顔を出し「お袋・胃袋・金袋を疎かにする奴は男ではない!」と常套句を発す」「故郷に「炭鉱地帯特有の疾病を治療する病院を設置する夢」を語る辰ちゃん」「その辰ちゃんが東京に戻ると、兄弟分の新伍ちゃんが辰ちゃんの金を黙って綺麗に使い果たしていたり、高利の金銭等々に手を出していたり…一転して極致に立たされるが…辰ちゃんが自慢のイチモツで一攫千金を成し遂げる上、弱者を巣食う悪党を叩きのめす男気も同時に見せる!」のは毎度の流れ…

 

 

 

今回は、新伍ちゃんが或る女商人(久里千春)から借りた50万を返す為に奮闘していた辰ちゃんが「前作品より更に一寸五分成長したイチモツ」を武器に「トルコ嬢を10人失神させたら10万円!」の偉業を見事に達成した上に「辰ちゃんに抱かれたトルコ嬢が福を得た!」事で「昼間は「ゴールドフィンガー教会」の教祖様・夜はトルコ風呂の共同経営者・花園ひろみが所有する店舗の総支配人」更に「外人女性を富裕層に提供するトルコ風呂」も開業し一挙に大金を得る事に成功します。

 

 

しかし、実妹の木村さんの高校の同級生で学業成績が校内で抜群だった有吉ひとみが「花園さんの店で働く前に辰ちゃんの教会にゲン担ぎに来た事」に疑問を抱きます(ひとみさんは辰ちゃんが教祖である事を知りません。薄い壁を隔てていた為)。「医学部を目指している筈なのに」と…

 

 

一旦ひとみさんを久里さんの店舗に預け、目指していた医科大学に探りを入れてみると…学長(ナベさん)は暴力団(頭は日出さん)と結託し悪行の限りを尽くしていた上に、ひとみさんが狙っていた「学費不要の特待生制度」は真っ赤な嘘!

 

 

しかも、地域の信頼が厚かった総合病院の乗っ取りを図る為、大日本帝国軍時代の衛生兵を務めていた名古屋章に無免許と知りながら患者の診察・治療をさせていた上に「インフルエンザなのに両足を斬られた南ちゃん・切れ痔なのにイチモツを斬られたたこちゃん・小便が出ないのに喉ち●こを斬られた河合の絃さん・風邪なのにおできが有ると子宮を切除されたひろみさんの店舗のパンスケである小林千枝」等々「とんでもない事態」を突き止めた辰ちゃんはその病院を自ら買い戻す決心を固め、ナベさんや日出さんに勝負を挑みます。

 

 

 

「イチモツに纏わる大馬鹿笑い」を「兄弟!」と呼び合った仲である新伍ちゃんと心底大馬鹿になりながら演じてはいるものの「人として絶対に外れてはいけない道は絶対に外さない上にそれを私利私欲の目的に使う輩には一歩も引かない姿勢」「心身が汚れていない女性には絶対に生き方を再考させる姿勢」等々の「男気」もきちんと見せるから辰ちゃんは「本当に憎む事の出来ない、寧ろ憧れ応援したくなる愛され続けるスケコマシ」。

 

 

この役柄が成立する役者は、後にも先にも辰ちゃんだけ!

 

 

 

しかも辰ちゃんの父親は「満州でも活躍し、四六時中呼び出されれば直ぐに治療に向かった人望の厚かった医師」新伍ちゃんの父親は「京都の被差別部落や在日韓国人/朝鮮人街の中心部で開業された医師」であるからなのか「儲け主義かつ私利私欲に塗れた医師に対する怒り」は芝居とは云え「本心そのものなのでは?」と伝わって来ますから、この物語の設定は全く持って正解ですし観客が引き付けられるのは当然です。

 

 

 

「辰ちゃんの十人斬りを阻止すべく送られた「歯茎プレイの達人」谷本小夜子!」「最後に放った「帝王はこっち!(=辰ちゃん)時々不良番長!」で「大馬鹿笑いの締め」を飾った新伍ちゃん!」「ノンクレジットで数秒出演している川地さん!それを見て「あれは「まむし」の片割れか?」と言い放った新伍ちゃん!」「イチモツの形をした墓石・イチモツの形をした呼鈴・そして「辰ちゃんのイチモツを触らせる」教会の儀式等々「卑猥な大馬鹿笑いの連続!」「スケコマシのヤクザながらも「僕」と気取る曽根さん!」「その曽根さんに36年守ってきた処女を捧げた看護婦役の葉子さん!(ソクブン監督の「聖獣学園」でも同様の設定でしたが「失神トルコ風呂」が先である事を知りました)」「饅頭を食べている辰ちゃんの目の前でワンコの糞を食卓に塗り付け便所に駆け込ませ「饅頭30個食べたら一万円」の賞金の支払いを阻止した店主の由利ちゃん!」「自慢の喉を披露したトルコ風呂の客・玉さん!」「トルコ嬢十人斬りに八人目で失敗した上に腰痛で救急搬送された滉さん!」等々見所満載です!

 

 

 

他の出演者は…片山由美子・集三枝子・円山理英子・藤井まゆみ・八名の親分等々です。

 

 

 

最後に…昨日、東映を始め各社が制作した作品で大活躍された京唄子が89歳で旅立たれた、との報道が有りました。

 

 

盟友である鳳啓助との組み合わせで様々な娯楽作品に出演され、時には一服の清涼剤として、時には作品の結末に直結する重要な役割として幅広く活躍されていた上、大いに楽しませて貰いました。

 

 

天国でも再び啓助さん・唄子さんの顔合わせで大活躍される事を切に願います。

 

 

これ迄多くの名演を堪能させて貰った事に心から感謝申し上げると共に、ご冥福をお祈り致します。