(追記有)東映東京「いれずみ突撃隊」健さん・/石井監督。戦場版「網走番外地」の趣+追悼週刊誌 | 東映バカの部屋

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東映制作作品を主体として書いていますが、たまに他の話題も…一人でも多くの東映ファンが生まれる事を望みます!

●平成26年11月28日(日)15:15頃に追記をしています。



皆様、おはようございます。


朝から曇り空…しかし最高気温は今日明日と15度を超えそうで「本当に冬が来るのか?」と思ってしまう秋田市内です。


休みの中日…因みに昨夜は酒を飲んだら夜の9時には寝てしまいました…


水曜日は昼の2時に目が覚めたら寝られなくなりそのまま夜勤へ…昨日も仮眠をとったとはいえ1時間と少しでしたから流石に「効いた」様です。



さて本日は…健さんが主演した大ヒットシリーズ「網走番外地」の初作公開の前年に「健さん主演・杉浦直樹助演・石井センセイ脚本/監督・東映東京撮影所」で製作されました。


一言で表すとしたら戦場版「網走番外地」かな?


…というのも「中国本土の派遣中隊=刑務所」「中隊幹部=親分・又は看守」「慰安所=飲み屋・女郎屋」「敵軍・現地住民=敵対組織」に置き換えると…そのまま「網走番外地」


中身も全てでは有りませんが「網走番外地シリーズ」にも受け継がれたと思われる物語の流れや場面設定が幾つか有る上「異常性愛路線」等々の「非日常路線」の印象が強い石井センセイのもう一つの真骨頂「底辺に位置しながらも本当に人間らしく生きている仲間同士の日常を鑑賞表現豊かに演出」した健さん主演作の中でも「中々日の目を見られなかった」隠れたお薦めの一本です。



「いれずみ突撃隊」昭和39年10月21日公開。石井センセイ監督兼脚本。東映東京製作。白黒作品。


DVD化作品です。







※KINENOTEの作品案内は此方から



●東映ビデオ公式・YouTube予告動画







生まれつき喧嘩っ早く、一匹狼のやくざとして(侠客の筋をきっちり通す所は多くの作品で演じた姿と同じ)名を馳せていた健さんですが、大東亜戦争で招集されてからもその生き様は変わらず…中国本土の派遣中退を盥回しにされていました。


しかし、新たに配属された中隊の一等兵で此方は名の通った組織の幹部(杉浦直樹)に出逢ってからは「理不尽な事には徹底して牙を剥く」姿だけはそのままではあったものの素直に任務を遂行する様になります。



或る日、日本人慰安婦達(中盤、敵軍の攻撃で負傷した兵士の為に自主的に「臨時戦地病院」と名を変え従軍看護婦となります。軍側もこれを認知)の移送警護に当たる事になった健さん達…果たして、その運命は?






「健さん・杉浦さん」の関係は「敵か味方か」の違いだけで雰囲気は「網走番外地」…更に言うなら「俺は手前みたいな歯応えの有る女が好みなんだ!(嫌われていて関係を拒否する女を虐めるのが好き、と云う事)」と言い放ち昼間から女のケツを追っかけ、夜は中隊内で健さんの様なはぐれ者や一部の弱い三等兵(作品内では「員数外」と言われています)虐めに没頭していたのは…安部徹!


その慰安婦を追っかけている時に現地住民の弾が当たって呆気無くサヨナラ~!


粋です!映画を解っています!さすが安部の徹さん!


小島慶四郎・潮健児・大前均等々も他の東映作品で見せていた姿と芝居そのままで、ただでさえ湿っぽくなり易い戦場映画の「一服の清涼剤」として大きな役割を果たしています。



そして津川雅彦が「童貞の新兵」として、朝丘雪路演じる慰安婦に一途に想い続けます。(津川さんは童貞を捨てる事無く戦死。又雪路さんは健さんと同郷でお互い意地を張り合いながらも両想いの関係です)


調べてみたら…このお二人が夫婦となられたのは当作公開から9年後の昭和48年。


「もっと早かったかな?」と思っていましたが…



当作で一番を挙げるとするならば…健さんではありません。


慰安婦仲間の一人として出演した「新東宝時代から石井センセイと数々の仕事をして来た」三原葉子の芝居が素晴らしいです!


慰安婦から解放された後の事を考え「貸した金には利息も付ける」守銭奴な一面も有りますが明るく仲間想いで慰安所の中では姐御とも言える存在


しかし恥かしげも無く自らを「俺」と言い話す言葉は「ズーズー弁(東北弁)…そんな「素のまま」で男を誘う「グラマー美女」。(この辺りは実際盛岡生まれの三原さんの「持ち味」が十分に生かされたと思います)



そんな三原さん…傷付いた兵士や慰安婦の為に食事を作っていた際、火が消えそうになると命の次に大事にして股座に隠していた札を一枚取り出し一言…


「これでいい粥が出来っぺ!」


更に傷付いた兵士に食事を与えようとすると兵士が一言「これは働ける連中に食わせてくれ。それより歌を歌ってくれないか?」…


そこでこう返します。(台詞の流れ等々は完全一致ではありませんが御容赦を…)


「解った…んだども一口でも食わねば怪我は治らねぇ。だから俺が歌ったらこれを食ってけれ、な…」


しかし歌い終わるとその兵士は安らかな顔で天国に旅立っていました…この時の三原さんの「顔芝居」」がとにかく素晴らしい!



俺は三原さんは「盛岡生まれの誇り」に数えられる一人、しかも「芸能人」では一番に挙げる方なのですが、30代にして幅広い守備範囲を身に着けて時には明るく弾けて、時には憎たらしく美しく、時には妖艶に、時には「老け化粧」「不美人化粧」で変身…


そして当作の様な生まれ持った人間性を生かした(と思われる)気持ちの奥底から吐き出される優しさと人間らしさ溢れる「自然な芝居」もサラッと見せてしまう…


新東宝倒産後は主役こそ少なかったものの、東映を中心として引っ張りだこの状態であった事が頷けます。


三原さんの様な「30代にして多彩で高質な芝居を見せる女優」は当時「持ち味の違い」は有りながらも多数存在していましたが…今は一人も居ません。(只、当時は終戦から約20年で「戦争犠牲者の絡みから年齢層によっては役者の人数が決定的に不足していた=若くても幅広い年齢層の芝居が出来る事を要求されていた」と思われる面が有る為一概に比較は出来ませんが…これは私感です)


男女共に「こんな役者」が出て来て欲しいものですが…現代では無理かもなぁ…



●追記はここから


今週の週刊誌は殆ど「健さん追悼」となっていますが、この訃報に関して立ち読みをしていて「いい記事を書いている」と思ったのは…


秋田では本日発売(地域によっては昨日でしょうか)の「週刊文春」12月4日号







巻頭・巻末の白黒グラビアは全て健さん絡み。


そして「最後の日々」という名のドキュメントに「男が痺れた・女が惚れた 健さんと私」という題目で八名の親分・千葉ちゃん・左とん平・ガッツ石松・高岩淡(元東映会長)・田岡由伎(エッセイストで田岡一雄・元山口組組長のお嬢様)・八代亜紀・板東英二・加藤登紀子・高田宏冶等々21人が書いた秘話。


更に「全205作品鑑賞ガイド」として出演作全リストと佐藤忠男(映画評論家)・鴨下信一(演出家)・鈴木敏夫(スタジオジプリ・プロデューサー)等々5人の「ガイド」を掲載。


更に巻末グラビア内には、春日太一先生も追悼文を書かれています。



そして「またまた出費」の話…


一昨年買った「500GBハードディスク・3番組同時録画ブルーレイレコーダー(パナソニック・ディーガ)」の調子が夏頃から今一つ…


HDD録画は問題は無いのですがブルーレイディスクにダビングする時と録画済ブルーレイを再生する際「このディスクは使えません」と表示されたり、録画済ディスクなのに「このディスクには録画された番組はありません」と出る事が…


初めは一部の録画済ディスクのみで発生していましたが、最近は空の新品ディスクでもそうなる事が…


何時もはコジマ電気に行くのですが何故か今回は自宅から近いヤマダ電機に…話しを聞いてみると「ディスクの不良品が原因の場合も有るけれど、もしかしたら光を出す部分が弱くなり始めている可能性も有る」との事…


実はブルーレイに関しては「そう簡単には故障しないだろう…」と考え、長期保証には入っていなかったのです…修理すればどの位かかりそうか聞いてみると「はっきりは言えないが、出張費等々を含めると万単位になるかもしれません」との返答…


今では映画は「唯一の趣味」みたいなものだし年末は見たい映画が目白押し…更に来年2月からは東映chで「健さんの追悼特集」も始まる…


この追悼特集が「機械の故障」で録画出来なくなるのは痛い!過去にも録画していますが今回は「ゆかりの方々のインタビュー付」なので別個で「永久保存版」にしようと思っていますので…


だから思い切って(無駄だとは解っていたのですが)2台目のブルーレイレコーダーを買いました。


「パナソニックディーガ」1TBハードディスク・2番組同時録画ブルーレイレコーダー。(Wi-Fi内蔵タイプ)


HDMIケーブルと2分波器・有料の5年間保証を含め税込¥50000-。






上のブルーレイが今回購入した物です。


今回も「3番組同時録画タイプ」を考えましたが、スカパーは(俺が見ているチャンネルについては)殆どの番組がひと月に2回以上放映されるし、今迄3番組が同時に重なった事はそれ程無かったので今回は「2番組同時録画タイプ」にしました。



本当は東芝「レグザブルーレイ」の「同一仕様タイプ」(Wi-Fi機能無し)は1万円近く安く、ソニー(Wi-Fi機能無し)はパナソニックとほぼ同額…シャープ「アクオスブルーレイ」(Wi-Fi内蔵タイプ)は3社より若干高め。


以前はソニーとパナソニックが高めでシャープはお買い得だったのに現在は逆転…時代が変われば変わるものですね。


しかしシャープは一台目で買った際(1番組録画タイプだったのも早めに買い換えた理由ですが)ハードディスクが録画無しの状態でも「ハードディスクが満杯です」となり予約録画がされていない事が何度かあった(初期化すれば問題無く録画出来るようにはなりましたが)為にパス、東芝は安かったけれど「ミニB-CASカード」仕様の為、スカパーに連絡して新たに契約カード番号を伝えるのが面倒なので此方もパス。(他の三社ならいざとなればB-CASカード入替だけで済みますので…)


残るはソニーとパナソニック…店員さんは「パナソニックとソニーを一番にお薦めしますが、現在の機械がパナソニックなら次回もパナソニックをお薦めします」との事…その中でも「型式は去年の物ですが機能面は最新機種と大きく変わらず日常の使用では何ら問題は無りません」という「一押し」の機種にしました。