「堕ちる田舎娘」を三上寛の曲に乗せて描く・東映東京「ネオンくらげ」。山内えみ子/内藤誠監督。 | 東映バカの部屋

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東映制作作品を主体として書いていますが、たまに他の話題も…一人でも多くの東映ファンが生まれる事を望みます!

皆様、おはようございます。


休日出勤扱いの夜勤を3時に終え…24時間スーパーで買い物/給油/吉野家で朝飯/洗濯/風呂を済ませ、パソコンの前に座りました。


木曜日勤開始時(8時)迄の53時間休みです。



因みに次回も「7勤2休(日勤3日+夜勤3日+休日出勤扱いの夜勤1日+休み2日)」…そして日勤3日+夜勤1日で8/13から5日間の盆休みに入り、8/18から夜勤2日+休み3日…その後は通常の9日ワンセット(日勤・夜勤・休み各3日)に戻りますが…


盆休み及びそれ以降も休日出勤は続く可能性が大いに有ります…というより確実!



さて本日は…東映chを御覧になられていらっしゃる方々は多くが鑑賞された事とは思いますが、未VHS/DVD化かつ東映ムービーサーカス等々での動画配信も行われていないのが勿体無いと感じる作品です。



山内えみ子(現・山内絵美子)主演及びデビュー作品。いきなり全裸と交尾を見せました。



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「ネオンくらげ」昭和48年6月20日公開。内藤誠脚本兼監督・東映東京製作。



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※KINENOTEの作品案内は此方から



若山先生主演・山下将軍監督・東映京都製作のシリーズ第9作「釜ヶ崎極道」(VHS化はされていますが未DVD化作品・動画配信無し)/依田智臣監督・葵美津子主演・東映京都製作「処女かまきり」(未VHS/DVD化・動画配信無し)との「三本立て」で公開された模様です。(因みに俺は「釜ヶ崎極道」は何度も見ていますが「処女かまきり」は未見です)









同郷同士で同棲、しかも同じ店で働いている17歳のウエイトレス(山内えみ子)と19歳のバーテン(添田聡司)…しかし山内さんが店で女性客(片山由美子)と口論となった上添田さんの静止を振り切って別居生活に…



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そんな時、この口論を目撃していたカメラマン(荒木一郎)は恋人(川村真紀)の経営する暴力バーの店員にスカウトする為にチンピラに山内さんを強姦させ、事が済んだ後に優しく山内さんを助けます。



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ヌードモデル・そしてキャッチガール…金を稼ぎ贅沢な暮らしも出来る様になったものの心の拠所は添田さんだった山内さん、不感症気味の川村さんより山内さんに惹かれつつあった荒木さん、心から荒木さんを愛していた川村さんの「三角関係」…



しかし…山内さんが売春で刑事(小松方正)に逮捕された際、荒木さんが身元引受人になった所から話が急展開していきます…


結論は山内さんと荒木さんが交尾中に川村さんが乱入→山内さんと川村さんの喧嘩→川村さんが刃物を持ち出した際止めに入った荒木さんが刺され絶命→泣きわめく川村さんに山内さんが冷たい視線を浴びせ「今迄稼いだ金は頂くよ!」と言い放ちさっさと現場を去る→添田さんのアパートに舞い戻りいきなり交尾・寄りを戻し終わり。



…これがフォーク歌手の大御所の一人・三上寛(三上さんも出演)の曲に乗せて展開…



田舎娘の転落…そして堕ちる所迄堕ちた雌の本性と女同士の意地の張り合い、「二人の女にに惑わされる男」「女の帰りをじっと待つ男」其々の姿を対比させる演出…最後は他人の不幸を尻目に強かさを見せた、或る意味「成長」とも言える田舎娘の変貌ぶりが見事に描かれていると感じました。


これが「単なる野郎好き・交尾好き」で終わってもまた違う面白さが有ったのでしょうが「常に心の拠所としていた同郷の男」の元に戻った終わり方も作品をより印象深いものにしています。



「不良番長」「帝王シリーズ」「ビューティペア・真っ赤な青春」等々演出に携わった作品数は決して多くは無いものの非常に印象に残る娯楽作品を手掛けており「東映東京の娯楽映画職人」としてもっと光を当てなければならない一人だと思います。



他の出演者は…小林千枝・白石襄・田中小実昌等々です。