東映バカの部屋

東映バカの部屋

東映制作作品を主体として書いていますが、たまに他の話題も…一人でも多くの東映ファンが生まれる事を望みます!

皆様、こんばんは。
 
 
勤務開始日の夜中です。今回は思いがけない4連休となりましたが、初日に済ます事を済ませて3日間は昨日投票に出向いた以外は自室で過しました。それでも酒の力を借りずにきちんと熟睡出来たのですから年始以降の疲労が相当に溜まっていたのだろうと…今日からは年度末に向けて相当にバタバタする事となりますが金になると思えば身体は自然に動きます。


そして昨日の選挙は極めて多くの国民が普通の国家となる事を望んでいると証明…今後恐らく言葉の意味の違いを理解しない上に自分達の都合良く国防と戦争を一緒くたにしている左翼が更に大きな声で負け犬の遠吠えをするでしょうが、自民党と維新は自信と信念を持って我国を正しい方向へいち早く導いて欲しいものです。この先どう進むかは未知数ですが、左翼の主張に惑わされなかった結果にひとまずホッとしました。


さて本日は簡単に…昨年夏頃より衛星劇場で何度か放映されていた作品の鑑賞が先月の無料視聴特典の際に叶いました。明代の長編小説「水滸伝」のスピンオフ作品ですが色モノ…我国にはテキストが2.3残存していると言われていますが、誤字脱字等々が多く難解とも(詳細はウィキペディア「金瓶梅」を御覧下さい)。
 
 
「金瓶梅」(きんぺいばい)昭和43年9月27日公開・上田学而原訳・大和屋竺脚本・若松孝二監督・ユニオンフィルム制作・松竹配給。尚、イロモノを大船の松竹撮影所で撮るのには抵抗があるとの事から、当作品は東映東京撮影所で行われたそうです。当作品に関しての詳細はウィキペディア「金瓶梅(1968年の映画)を御覧下さい。
 
 

 

 

 

現在の中国が宋の時代の河北省(石家荘・唐山等々の大都市が属しています)が舞台…虎退治で一躍名を上げた高島史旭(後の竜崎勝・フリーアナウンサーの高島彩の実父)は実兄・山谷初男の夫人・真山知子に一目惚れするのですが、この地の富豪で女好きの伊丹十三も同じく一目惚れ…そして高島さんが別の戦に出向いていた頃に伊丹さんは真山さんに山谷さんを毒殺させ自らの第5夫人に迎え入れたのです。しかもこの事件に疑問を持った高島さんは犯罪性を訴えても聞き入れられないばかりか怒りを抑え等れず伊丹さんの自宅に乗り込んだ際に結託していた小役人を殺害してしまい牢送りとなるのです。しかし、元から淫らな要素を秘めていた真山さんが夫人をとっかえひっかえ、更に新たな夫人を求めようとする伊丹さんに対して欲求不満を抱くのは当然で…

 

 

 

 

当作品は元々東映が映像化する予定であったのが諸般の事情から松竹に移行したものの、佐藤友美・香山美子等々松竹の専属女優陣の殆どが当作品への出演を拒否したらしく、東映出身の真山知子を始めとするフリーの女優陣で固められたのはそんな事情があるのでしょう(大島渚監督・創造社制作・松竹配給「無理心中・日本の夏」に出演した桜井哲子も場面と台詞が比較的多い役で出演しています)。若松監督が「松竹女優は馬鹿!裸にならぬなど女優に自信が無いから…女優なんか辞めて早くヨメに行け!」と言い放った気持ちを俺は十分に理解出来ます、観客目線に立てば明らかに若松監督の考え方が正論だから(但し「全裸や乳房を晒すのは拒否をしても乳房を晒さぬベッドシーンはOKとか大馬鹿や根っからの大悪党・人間性皆無の欠陥女・毒婦等々を爛々と演じる」と云うならばよしです)。逆に「もし佐藤友美・香山美子の他に倍賞千恵子/倍賞美津子姉妹・岩下志麻・尾崎奈々等々の松竹女優陣を脱がせて遣ったらどうなったか?」とも想像してしまいます、多分、山田洋次を筆頭とする監督陣と大船調を良しとする松竹ファンが激怒したか、企画段階か撮影途中で潰されたでしょうが…そして「水滸伝」「金瓶梅」双方の予備知識無しで鑑賞しましたが、お色気映画の企画・制作・配給に不慣れであった状況下の松竹が異国の古典を題材とした色艶モノに手を伸ばしたのはいきなりオリジナル脚本で勝負するよりも正解だったと思いますし、当作品の出来自体は及第点レベルでも(オリジナルのイロモノを十八番としていた当時の東映が手掛けていた方が明らかに面白かったと思います。更に言うなら梅宮辰夫・松方弘樹・山城新伍等々の俳優陣に東映ピンキーバイオレンス軍団を絡めていたら大傑作となっていたかと)出演拒否問題や東映撮影所を使用せざるを得なくなった事情を逆手に取って「大船調ばかりが松竹ではない!観客の要望に応えてこそ映像制作会社の在るべき姿!」と制作陣は奮起し、或る程度社内の思考を変える切欠に、加えて昭和48年から始まった松竹直系のポルノ映画制作会社・東活設立にも繋がったのでは、と…真山さんと伊丹さんの数々の駆引きに最後に明かされ得る真山さんの心情、そして官吏に従順だった高島さんの変化等々、評論家や識者は「松竹よ、お前もか=イロモノへの進出を非難」と散々な評価をした模様ですがそれなりの面白さと見応えがある作品です。

皆様、こんばんは。
 
 
休み4日目の夜中です。このまま何処へも出掛けず終わりそうですが(配信及び録画済み映画の鑑賞、YouTubeで笑点・大喜利を観ているかの何方かです)毎度長期の休暇は郷里の盛岡へ帰省ですから今回の様なのんびりと過す休みもいいモノです、考えてみたらこの様な休みの過ごし方はコロナ禍の移動自粛要請以来か?さて本日は此方の作品を…DVD化作品でAmazonプライムビデオ(シネマコレクション by KADOKAWA対象作品)内に於いて有料動画配信が行われています。
 
 
「若親分」(「若親分シリーズ」第一弾)昭和40年3月13日公開・紙屋五平原案・高岩肇/浅井昭三郎の共同脚本・池広一夫監督・大映京都制作。
 
 

 

 

「任侠映画=東映の十八番」と云うのが世間一般の認識ですが「任侠映画の火蓋を切ったのは「悪名シリーズ」を制作した大映」と書かれている文献があります(ちくま新書「やくざ映画とその時代」より)。その大映が任侠路線を十八番にしてしまった東映を指を咥えながら見ているなんて「我社は東宝・松竹とは同格かそれ以上だが東映・日活は格下と見ていたらしい永田ラッパ」こと永田雅一社長の性格なら出来なかったでしょう(只、現場は東映の機動力・制作力・多様な企画発案・制作決定の早さ・テレビへの転換が可能な作品種別の豊富さ・テレビと映画を明確に線引きした事による動き易さや柔軟性等々を見習うと同時に脅威と感じていたかと思います。又「俺がOKする事が制作の第一条件」となっていた永田社長と東映の岡田茂映画本部長(=後の社長及び名誉会長)の姿勢は「社と自身の品格重視の永田社長・観客目線と満足が第一の岡田本部長」と差異が非常に大きいです)。しかも両社共に東京・京都の2撮影所を所有している等々の共通点がありましたしね。そんな事情から「余り乗り気では無かった市川雷蔵を説得して始まった大映任侠映画」の一つがこの「若親分」。

 

 

日露戦争が終結して間もない頃、一家の親分であった実父が何者かに殺害された事を切欠に海軍士官を辞し「蛙の子は蛙」の通り組を取り仕切る腹を固めた雷蔵御大の奮闘を描いた物語…しかし「汚名を着せられ血を流すのは俺一人で十分!」とばかりに血気盛んな組員の成田三樹夫や専属車夫の山田吾一等々を抑えて孤軍奮闘する姿が東映任侠映画群では余り見られぬ描写です。それが良くなかったのでしょうか、序盤で実父の仇討ちと片手を斬ってしまった老親分は実は潔白で(和解には至っています)若気の至りが暴走している様な別組織の親分・佐藤慶が殺らせたと解り…ここに「慶さんのご贔屓の芸者・藤村志保とその恋仲の教師を結ばせる為に一計を案じる姿」「実父の追善興行に呼んだ三波春夫との信頼関係とそれに応えるかの如く見せ付けた三波さんの侠気(役者経験は浪曲師兼演歌歌手としては非常に少ないですが巧いです)」「雷蔵御大と幼馴染みで興行師の娘である朝丘雪路との恋模様」等々を絡め、結末へと突き進んで行きます。

 

 

「弱きを助け強気を挫く侠客道を貫きながらも、雷蔵御大の孤軍奮闘が中心の展開=従来の侠客道を否定しているかの様な描写とも受け止められる」と云う事を、洋泉社「日本映画クロニクル 技と情熱の「大映」篇」で書かれている方が居られます。実際に次作品で雷蔵御大は堅気になると宣言し単独の物語に移行、組織同士のぶつかり合いが基本線の東映任侠映画群とは別の方向性を突き進んでいますので的を得た評価です。しかもこの方向性は「任侠道を美化する東映任侠映画群(俺は面白ければそれでもいいと云う考えですし三度の飯より好きですが)を嫌悪する観客も「若親分」「悪名」等々の大映任侠映画群に足を運んで一定の評価を与えたのではないか?」「うちの観客は深い描写を理解出来る客がいないから単純明快にとの姿勢を取っていた東映に対し(これは裏を返せば制作側・演者側等々に対して最も難儀な事を要求していたとなります。簡潔明瞭さと一目で解る心理描写及び表現を同時に求められているのですから…この姿勢も東映の大きな原動力となったのでしょうし、若年層向け及び教育関連作品でも我国の牽引車となったのもこれが理由の様に思えます)この点を深掘りする事で品や質を重視する観客が鑑賞に堪えられる作品の提供を目指した」(東映の真似真似路線を驀進した日活や、東映の制作陣を招聘した松竹との差別化もあったかと思います。但し大映も松方弘樹のレンタル移籍や脚本家の招聘等々東映との関係が或る程度はありました)等々考えると、既に傾いていた大映を救う事にはならなかったもののその遺産は東映対策を欲しがっていた東宝や勝プロダクション等々に引き継がれ命脈を保ちましたし一定の評価と対価を得たのですから無駄にはならなかった!更に言うなら「心根で斬る殺陣が評価を得ていながらも今一つ弱さがあった雷蔵御大の本領は、本人は不本意であったと云われているもののこの「若親分シリーズ」や「殺し屋シリーズ」二部作等々、近代及び現代のアウトロー路線で発揮された」とも…もし37歳で急逝なんて事が無ければ、鶴田浩二や高倉健をライバルとしてどれだけ名演を見せてくれたかと思うと残念ですね。

皆様、こんばんは。
 
 
休み三日目の夜中ですが、昨晩から急速に冷え込んでいますし投票日の明日は更に厳しいそうな予報…しかし来週前半は平年以上の暖かさとなる様ですので積雪は放っておいても何とかなりそうです。さて本日は昨晩久方ぶりに鑑賞した此方の作品を…DVD化作品でAmazonプライムビデオ(FODチャンネル対象作品)/U-NEXT(見放題対象作品)/FODプレミアム/Apple TV/YouTubeムービー内に於いて有料動画配信が行われています。
 
 
「新宿泥棒日記」昭和44年2月15日公開・佐々木守/田村孟/足立正生/大島渚の共同脚本・大島渚監督・ATG制作。
 
 

 

 

書店内での万引き行為から場面が始まる為、確かに「泥棒日記」ではありますが…万引き犯・横尾忠則がその万引きを見付けた店員(しかし後に本当の姿が判明します)の横山リエと後に肉体関係に陥りますが何の感動も無く終了。そこで様々な方々の意見を聞いて廻り性の快楽を得ようとするかと思うと突然唐十郎が率いた状況劇場の芝居に移行したり、と、昨晩を含めて数度鑑賞しているのですが「どう説明を打ち込めばいいのか?その前に当作制作当時の新宿界隈だけではなく出来事や時代背景をもっと知った上で鑑賞しなければ一定の理解も不能なのではないか?」と改めて感じました…今では様々な手段で過去の事を詳しく知る事が可能ですのでここ迄知識を付ければいいだろうと再鑑賞に臨んだものの、昨日の時点であっても俺が鑑賞するにはまだまだ早かった!

 

 

まぁ、大島監督の作品自体万人受けするモノは皆無ですし現時点で俺が好きな作品も比較的受け入れられ易いATG「少年」のみ…しかし、テレビへの出演には積極的かつ映画では東映「やくざの墓場・くちなしの花」に役者として出演(東映ヤクザ映画は好きだった模様かつ「愛のコリーダの件での憂さ晴らしに警察本部長の役など如何?」と仲の良かった深作欣二監督に声を掛けられノったとも…)更に創作活動とは無関係ながら泥酔した野坂昭如にブン殴られた直後に即座に応戦し野坂さんの頭をマイクでブッ叩き会場の方々の心を熱くする(?)等々(この場面はYouTube内で視聴可能、大爆笑モノです!)娯楽を理解していた事は明らかで「娯楽が好きなのにどうしてもそれが出来ない…ならばタレント・役者としての出演等々協力は惜しまないが作る作品は徹底的に理論等々で攻めよう!」とでも考えていたのか?鑑賞していても「フィクションとノンフィクションの境目」がしっちゃかめっちゃかになってきましたし…しかし「佐藤慶・戸浦六宏・渡辺文雄が真剣にセックスとはなんぞやを語る場面」「慶さん・ナベさんの滑稽な追手姿」「横山さんご本人の実体験なのか?脚本上の事なのか?何方にも受け止める事が可能な最後の語り=右乳房脇の刃物傷の経緯」「状況劇場の赤テントとこの当時の芝居を堪能出来る史料価値の高さ」等々、完全理解が不能でも鑑賞時期が尚早でも要所要所に見所が設けられ、観客を置き去りにしない・退屈させない工夫が為されている点はいいと思います。

 

 

 

 

本日も最後は無料配信情報…YouTube内「松竹シネマPLUSシアター」では昨日より2/19(木)迄深作欣二監督「いつかギラギラする日」を無料配信しています。松竹映画とは言っても内容はボンクラ好みの東映とカースタントが十八番の石原プロモーションが合体したかの様で大傑作!まぁ監督が東映出身かつ狂犬こと渡瀬恒彦が自らハンドルを握り暴走し捲った傑作、東映「暴走パニック・大激突」のサクさんですから当然か(但し、カースタントは三石千尋とマイクスタントチームではなく「あぶない刑事」等々を手掛けたカースタントTAKAとなっています)。しかし、あれだけマシンガンを撃ち捲り劇用車をほぼ全て破壊(古い車両の他、新車のポンティアック・ファイヤーバード・コーベルと中古車ながら当時現行型の日産テラノを各2台全損廃車にしています)しても許された最後の時代の作品だろうなぁ…バスを奪った上に乗客もろとも横転転覆させたのは当作品と主演の恒さんが本当に横転させた東映「狂った野獣」位、しかも俺の様に「西部警察」を観慣れていた世代や者達は久方振りの本格的カースタントに狂喜したでしょう、俺もその一人ですし物語の骨格も非常に出来が良く松竹作品では一番好き!しかし予算超過かつ赤字で制作会社が1社倒産し、サクさんは相当なショックを受けたとも…