おおかみこどもの雨と雪 | Whoops!カズのお気楽れんらく帳

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親である事を考えさせる映画だ。
親が子供にしなければならない事は山ほどある。育てる、守る、教える。でも最終的にやる事は送り出す事だろう。
子供が自分の生き方を見つけて歩き出すまで、道筋をつけて邪魔をしないのが親の務めなのだ。

なーんて事は判っちゃいるけど、そう簡単にいかないのも世の常。
子供の為にこんなに懸命にやってるのに、当の子供はお構いなし。やれと言えばやらない、止めろと言えばやるの繰り返し。腹も立つし泣きたくもなる。それでも放っておく訳にもはいかないし、子供を失う事は何より恐ろしい。

そしていざ巣立ちとなっても、手放したくはない。親ってのは合理的でないエゴの固まりだ。でもそれ全て引っ括めて親ってもんなんだろう。そしてそれは永遠に続く。子供であることは忘れてしまうが、親たる事は辞められないのだ。

そんな生臭い親の性を、アニメという表現で繊細に描いてみせる、細田守監督の筋の通った語り口は見事。監督3作目にして、すっかりジブリを超える信頼ブランドになった。実に頼もしい存在である。

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