昨日、NHKの番組で『工場再生請負人』として紹介されていた山田日登志に関する情報を集めてみた。


数年前に「セル方式」という生産方式を導入した企業の情報を新聞で目にしたときには、これまでの常識とあまりにもかけ離れた方法で、非常に驚いた記憶がある。


ラインでの生産ではなく、一人の人間がPCなどを一貫して組み立てる方式がなんで効率が高まるのか・・・?と不思議に思ったものだ。

しかし昨日の番組を見て、納得!:( ̄▽ ̄)=3


山田氏の方法論とはつまるところ「人間のやる気には限界がない」ものであり、その無限の力を引き出すことが製造現場においては、何者にも代えがたい効率化の手法なのだ、ということだろう。

単なる方法論ではなく、哲学と言ってもいいのかもしれない。(「活人」という言葉も使っているようだ)


重要なことはベルトコンベアか屋台型(セル)か、という選択論ではなく、そこで動く人間が如何に自分で考え、自分の力をその仕事に注ぎ込むことが出来るのか、ということを考えた結果なのだろう。


そしてヒトが、モチベーションを高め自分のチカラを仕事により傾けることができる方法として、セル方式の方が優れているというだけなのだ。


もし、ベルトコンベアのラインで働く人間が、一人一人が自ら考え、全身全霊を傾けて仕事をするラインが存在するならば、敢えてセル方式にすることもないのであろう。(トヨタなどはそういう企業文化に近いのかもしれないが)


そして私が何より惹かれるのは、いかなる生産方法を選択するか、ということではなく、ヒトのやる気を如何に引き出すのか、という点である。


「活人」ということを考えたときに、工場だとかオフィスだとかという問題は全く関係ない。

ホワイトカラーの職場であっても、「活人」が最も重要なことなのだと思うが、最も難しいことであるとも思う。


「社員自らが考える職場」というのが本当に理想的である。少しでも近づきたいと努力しているが、本当に難しい。



カイゼンの鬼・山田日登志の一刀両断


茂木健一郎 クオリア日記


私が社会人になった当初、上司から渡された一枚の紙がありました。

「営業の十則」と書かれたそのペーパーを私は今でも手元に置いています。


後からそれが、電通の中興の祖と呼ばれた吉田秀雄氏が1951年に作った「鬼十則」であると知りました。

作られてから半世紀が経過しているにも拘わらず、その言葉の一つ一つが今でも生き生きと私の中に入り込んでくるのです。


一、仕事は自ら創るべきで、与えられるべきでない。

二、仕事とは、先手先手と働き掛けていくことで、受け身でやるものではない。

三、大きな仕事と取り組め、小さな仕事は己を小さくする。

四、難しい仕事を狙え、そしてこれを成し遂げるところに進歩がある。

五、取り組んだら放すな、殺されても放すな、目的完遂までは。

六、周囲を引きずり回せ、引きずるのと引きずられるのとでは、永い間に天地のひらきができる。

七、計画を持て、長期の計画を持っていれば、忍耐と工夫と、そして正しい努力と希望が生まれる。

八、自信を持て、自信がないから君の仕事には、迫力も粘りも、そして厚味すらがない。

九、頭は常に全回転、八方に気を配って、一分の隙もあってはならぬ、サービスとはそのようなものだ。

十、摩擦を怖れるな、摩擦は進歩の母、積極の肥料だ、でないと君は卑屈未練になる。


私が特に好きなのは、八と十です。

両方とも「Aであれ、そうでないからBなのだ(Bになる)。」という文章です、このBの部分が秀逸です。

仕事をする上で、「自信を持て!」、「摩擦を恐れるな!」という言葉までは多くの人が思いつくのでしょう。

しかし、「だから○○だ」という部分に何を持ってくるか。

受け止める側に与えるインパクトが大きく違ってくることでしょう。

この十の言葉には力を湧き上がらせるパワーが秘められています。