★★★☆☆
島本理生さん初読み。
まだまだ知らない作家さんが山ほどいます。
ど真ん中の恋愛ものでした。切ない系です。
いかにも女性受けしそうな内容ですね。
ナラタージュってどういう意味だろうと調べたら
「映画などで、ある人物の語りや回想によって過去を再現する手法」
だそうです。
なるほど。すべては過去の話だけど、
みたいな感じで始まってました。
でも、過去の話で水に流せないくらい
胸が苦しくなる物語です。
冒頭でヒロインが一緒になろうとしている男性は
誰なんだろう、ということを頭の片隅に置きながら
読み進めていきます。
映画や音楽の話で盛り上がったり、
恋人の家にご飯を作りにいったり、
学生時代の恋愛ってこういう感じだったなあ
となんだか懐かしくなります。
透明感のある文体なんでしょうか。
描写が緻密で丁寧にエピソードを積み上げていくスタイル。
導入から中盤までは読み進めるのがちょっと
しんどかったりします。なかなか頭に入ってこないというか。
ラスト100ページくらいになって
ある事件をきっかけに物語が一気に動きます。
主人公の、耐えて耐えて耐えてた思いが耐え切れなくなって
あふれ出してしまうのは読んでいてつらい。
応えてやれよ葉山先生って何度思ったことか。
ずっとプラトニックで進めていくので、
最後のあれは感動しますね。
伏線なんかも少ししかないんだけど
効果的に組み込まれていましたよ。
もうちょっと読みやすいといいんですけどね。
