ワンコさんのホルネル症候群という病気があります。
犬のホルネル症候群は片目だけに症状が現れるのが特徴で、主な症状は以下の4つです。
瞳孔が小さくなる
瞬膜が露出する
眼球が落ちくぼむ
まぶたが垂れ下がる
これらの症状の全てが揃っていない場合も多いです。
ホルネル症候群の原因は
原因不明(50パーセント以上)
脳の病気(炎症、腫瘍、外傷など)
脊髄の病気(椎間板ヘルニア、腫瘍、外傷など)
交感神経の病気(腫瘍、外傷など)
耳の病気(中耳炎、内耳炎、腫瘍、外傷など)
眼の病気(外傷、腫瘍、膿瘍など)
チョークチェーンなどで首を強い力を加え続けることで頸部の神経が障害されてホルネル症候群になることもあるそうです。
ホルネル症候群の半数以上は原因不明ですが、東洋医学的に考えると肝と脾が弱っている場合もあるのではないかと思います。
東洋医学では肝は目に関係すると言われています。
肝が弱ると目にトラブルが起こることがあります。
脾には臓器を本来の位置に留めて置く働きがあると言われています。
本来は脾の力は内臓を本来の位置に留めるもので、この力が弱ると胃下垂、直腸脱などが起こると言われています。
私の勝手な考えですが、まぶたが垂れ下がったり瞬膜が出てきたりするのも、何となく脾に関係するのではないかなぁ、と思う時があります。
以前ヘルニアの治療をさせていただいたダックスフンドのチョコちゃんが、昨年下まぶたが垂れ下がってきたので治療を受けてくれました。
漢方薬だけで回復しましたが、飼い主さまのご希望で今も3ヵ月に1回診察して漢方薬を処方しています。
黒ラブのアンリさんは色んな症状を持っていて、西洋医学と東洋医学を併用しています。
アンリさんの症状の一つに下まぶたの垂れ下がりがあります。
この症状は西洋医学だけではコントロールできていませんでしたが、鍼と漢方薬での治療を始めてから下まぶたの垂れ下がりが以前より改善してきました。
調子が悪くなると下まぶたが垂れて来ちゃうんですが、飼い主さまは以前より目の状態が良いと仰ってくださいます。
アンリさんについては、いつか改めて紹介させていただきます。
原因不明のホルネル様症状がある場合、東洋医学という選択肢もご検討ください