川端と影田の会話。大宮のコーヒーショップで。

「いやあ、桐生が凄いことをやりました。」と影田
「9秒98だもんね。ほんとにびっくりだ。いや実際9秒台が出るって
思ってなかったから。風もよかったしね。追い風1.8メートルかな。」と川端

「何かなんていっていいかわからない。」と影田
「それは当然だ。日本人にはほとんど不可能ではないかと思われていた
記録だからな。つまり不可能への挑戦だよ。それに勝ったのが桐生ということ。」と川端

「川端さんはリレーの詩をいくつも書いていてそれに桐生も出てきてますよね。」と影田
「うん。リオ五輪のときのだね。」と川端

「まあ、今回の偉業はほんと凄いことだが、多田も一緒に走ったことで
桐生の大記録誕生をアシストしたといえる。」と川端
「ほんとですよね。スタートのいい多田が前に出てそれを桐生が追うという展開に
なりました。」と影田
「多田も自己ベストを更新したし、本心としては不満がないのではないかと思う。
なぜって誰かが最初に10秒の壁を突破しないと次に進めないわけだからな。
桐生が突破したことで、じゃ次は自分も、となる。」
「大相撲でも琴奨菊が日本出身の力士として10年ぶりに優勝したら、
堰(せき)を切ったように豪栄道や稀勢の里が優勝して続いたものな。」
「誰かがまず壁を破ることがすごく大事だよ。」と川端

「日本は8月の世界陸上でもメダルを取りましたよね。」
「これも詩にするんですか。」と影田
「まあそれについては今答えなくてもいいでしょう。」と川端

「わかりました。来週18日はさいたまオープンですね。」と影田
「うん。自分は選手宣誓を頼まれているので体調を整えて
休まないようにしないといけない。」と川端
「ではまた今度会いましょう。」と影田が締めくくった。