暫く なにやら 時間がない所為か 所用があってと言うのかな?休んでた。
と言いつつも その間 宮の下にある武蔵野別館に一泊して岡田美術館に行った。話題の「深川の雪」が観たくて、近くに宿をとったのだ。
喜多川歌麿といやぁ、美人画の筆頭であって 北斎や広重に求められる先進的社会性は無いと思っていた。広重にしても子供のころは三文絵葉書のお土産品くらいしか知らず、北斎なんかは見てもわからないし きれいでもないし なんと下手な絵師かと思っていた。写楽なんていうおかしなブロマイドもあったが こんなもん、歌麿が美人画で買い求められるのはわかるとしても 役者の首絵なんか誰が買うのだろうかと いぶかしんだものである。
長じて 物事を知り 少しは世界的な歴史を俯瞰できるようになると 400年以上前の江戸時代の庶民文化はとてつもなく先進的で華やかなものであったことに気付かされる。
江戸の庶民は何故にこんなに心豊かに暮らしていたのだろうか?確かに士農工商で身分制度はきっちり出来上がっていたのだろうが ヨーロッパの身分制度とは 感じが違う。本で読んだり 映画で観たり 歴史を学んで教えられることは 民族同士の戦いがあり 時の権力者の交代劇があり ローマの時代から貴族の次は奴隷なのである。
日本はどうなっていたのか?幸いに海上の島国である。めったに他国から攻められることは無かった。そして なによりも土地が豊だったんであろうな。殺し合いをしなくても飯は食えたようなのである。
ところで江戸時代、なぜか「武士は食わねど高楊枝」というような儒教精神が持て囃され支配階級が贅沢をしなかった。これがヨーロッパと違う点で 彼の国は支配階級がやたら絢爛豪華で どこの国も これでもかと言うほどに贅沢を競い合っていた。庶民は食うだけで文化なんて育ちようがなかったのだ。
日本はどうか?江戸時代の事を色々知るようになると 「なにこれ?」って感じで庶民が色々と活躍している。
浮世絵は出版事業である。役者絵や美人画が良く売れ 名所遍歴の類も持て囃される。あれだけ厳しい諸国遍歴も自由にやっていたようである。江ノ島辺りは行列になるほどに盛んだったようで 「江戸名所図」や「東海道中膝栗毛」で十返舎一句がシャレまくっている。
本題は岡田美術館である。行ってみて唖然としてしまった。確かに「深川の雪」で誘われていったのだが この美術館の凄さに圧倒されてしまった。
知らなかったぁ!
日本の絵画 東洋の焼き物がこんなに素晴らしいものかと。
たぶん展示法にあるんだろう。真っ黒の壁面に部屋が変わるたび 「えっ!」っと声を押し殺してしまう。美しいのだ。全ての展示物が美しいの一言である。しかも 間近で見ることが出来る。
上野の国立博物館や美術館に何度か足を運んだことはある。そのたび感動することは無かった。干からびて古めかしい展示物が高い天井だけが印象に残る部屋に雑然と置かれてある。手入れをしたことがあるのだろうか?汚いガラスの向こうにあって、時たま特別展示品があるときは 「ポーラ美術館」貸し出しであったり 京都から持ってきたり 国立の名が廃る。
岡田美術館の日本の絵画はよく「なんでも鑑定団」で偽物と鑑定される作者の本物が手にとれるように見ることが出来る。全く無駄なく揃っているのだ。中でも歌麿の芸妓図や上村松園の汐汲みは秀逸である。
焼き物も凄い。欠けたり汚れたりしているものは一点もない。後漢 唐から元 明 清に至る焼き物は まさか?本物?よ思うほどにきれいで完全なものなのばかりである。
岡田和生って 一体どんな人?
調べるとユニバーサルエンタープライズと言う会社でパチスロのトップ企業のようで 個人資産1700億円以上という大金持ちである。どうやってそんなに儲けたのであろうか?裏もあるだろうな。
しかしながら蒐集している作品は素晴らしいものしかない。どこにそんな審美眼があるのだろうか 館長が小林忠という日本美術史の大家である。でもその人が蒐集されたものを見て自分の感性にぴったしだ と言ってるのだから、岡田和生の感性なんだろう。たしかに 歌麿の春画なんかも展示されていて それは凄いものではあるが 見たことがない人は一度みるべきであろう。これは文化で枕の下に置いて初夜を迎えるなんて 江戸時代は進んでいたもんだ。
とぉ..
肉筆画である。「深川の雪」
展示室もでかい。歌麿の美人群像もでかい。しかも物語がある。現代の漫画家はそっくり真似すればいい。謎も多い。何故栃木で描いたのか?松平定信への誹謗がどこに隠されているのか?
この頃の事を思い描くと 田沼意次という 一般的には悪老中とされている人物より寛政の改革と持て囃されている松平定信の方が高く評価されて学校では習ったが 当時の庶民は全くの逆であったのだろう。松平定信が田沼転覆の為策を弄し その後は全く逆の政治を行ったのである。それが良かったのか悪かったのか 難しい判断になる。田沼意次は今でいえば田中角栄である。賄賂をもらったにしろ空前の好景気をもたらし庶民の文化が花開いたのである。
今の安倍晋三はどうなんだ?
いけませんねぇ!
口ばっか。
黒田日銀総裁におんぶにだっこ。
規制改革は何もできず 既得権階級に尾を振るだけ。
戦争ができる国にすることだけに邁進している。