みなさま こんにちは
ようやく、目に入る景色の中の、雪が消え、
(今年は、遅かった。。。。。)
(たぶん、もう再び現れないことを、期待して^^。。)
まだ、木々から、緑の葉っぱが、出ていないものの、
春の空気が、感じられるようになってきました。
これから、花がいっぱい咲く、、、(だろうo(^♡^)o)、、なので、
楽しみです。
先日、Wildauという場所に、行きました。
かつて、機関車の生産で、栄えていたところですが、今は、さびれた村になってしまったので、1991年に新しく、機械工学系の国立の大学を造ったのです。
その、機関車生産工場を、大学に生まれ変えさせました。
駅から見える、村の景色
なんだか、家の外観が、ちょっと、変わっている
駅前(反対側)は、機関車工場の、残骸です。
まず、ドーンと見えるのが、大学図書館なのですが、
建物の前側だけ、新しくつけ足してある。
打ちっぱなしコンクリートをレンガ色にして、
古い部分となじませているけれど、
形を抽象化して、古い方と、はっきり、区別した。
反対から見ると、
(後方が、ちょこっと、つけ足してある)
Denkmalschutz 歴史を感じさせる建物の保護、という厳しい法律があるので、昔の建物を壊せない。尊重しなければならないのです。
しかし、問題は、建物が使えなければ、経済的に困窮する。投資家が見つかるように、建物の機能を、変えなければならない。
そこで、外側だけ、皮のように残して、中を、完全に変えました。
昔の窓の、内側に、もう一つ、新しい窓をとりつけて、昔の窓は、そのまま残してあるのです。
建物の古い方の窓は、アーチ型
建物の、つけ足した新しい方の窓は、四角型
そして、もう一つ、大きな問題は、昔の工場の場合、採光が少ない。
その結果、天井をガラスにするしか、なくなったようだ。
通路が、橋のようになっていて、綺麗です。
こちらは、建物の古い方の、パソコンのある机
教会みたいだな。。
建物の新しい方の、読書をするための机
そして、中央の、巨大な吹き抜けに向かった、勉強をするための机
入り口、出口は、中央の吹き抜けのところから、
綺麗な半円型の階段です。
過去と現在の姿が共存し、未来に一緒に進む、、、ハーモニーが大事なのですね。
そして、機械工学部が入っている建物ですが、
もう一つ、大きな問題は、
昔の工場の壁には、断熱材が、入っていないのです。
これでは、寒過ぎるし、暑過ぎる、、で、人々が健康的に暮らせない。
しかし、昔の壁をそのまま保つには、
結局、通路を空気層にして、断熱材の代わりになるようにし、
教室や、研究実験室、講堂を、
もう一つ、中に、建物として造ることになった。
外側の壁は、上塗りもせず、汚いまま残っている。
柱も、汚いまま、よりにもよって、わざと残してある。
(美しいとも、芸術的とも言えないが、昔を思い出しましょう、、、ということなのだろう)
そして、やっぱり、光は、上から採るしかないようです^^。
こんなに、モダンな階段のついた建築なのですが
日本も、古民家の再生に力を入れていますが、
ドイツでも、やっていることは同じ。
まず、予算の問題があるわけです。
残骸を使用しないまま、残しておくと、経済状態のマイナスが続く。
しかし、建て直しにはお金がかかる。
投資家が見つかるように、再生を考えていかなきゃいけない。
例えば、研究実験所にする、医療施設、大型スーパー、複数の機能が混ざったものにする、など
ドイツの場合、まず、Denkmalschutz(遺跡保存)の中に、入ってしまうと、非常に厄介で、もう、簡単には、壊せないし、変えられない。
そして、また、非常に多くの建物が、(おおざっぱに言うと、ほとんど全部、普通の家でさえが、)遺跡保存に入っているのだ。街の景観を守るためだろう。
日本だったら、持ち主の意思で、保存しようが、取り壊そうが、決められることが多いのに。
しかし、こうやって、昔の建物が、新しい形でよみがえっているのを見ると、やはり、いいものだなあ、と思うのです。
人類の歩みから、軌跡は消せない、その上に、今と未来があると思う。
クラシック音楽にも、通ずるところがありそうだ。。。
さて、それで、今、私の頭を悩ませているものは、これなのです。
ライプツィヒにあります。
この壊れた建物、窓は小さいです。もちろん、遺跡保護の建物です。
前面に、ソビエトの塔が付いています。
綺麗な天井の広間もあります。
買い手がつかず、どんな風に、再建すれば、投資家が現れるのか、
困っているそうです。
周囲は、大型研究実験所、大型スーパー、サッカーワールドです。
どうしたものかなあ。。。。