「息苦しい 胸が痛む
 こういう衝動って 何だ」


SEX PISTOLS(9) (スーパービーボーイコミックス)/リブレ出版

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今回の舞台は学園。
斑類エリートの子息が多く通う帝国大学付属高校では、
生徒たちが身も心も発情期を迎えようとしていた。
教師は決して彼らのフェロモンに惑わされてはいけない。
それゆえ彼らには強固な「拘束」がかけられているのだ。
だがそうしたシステムに反抗心をかき立てられる者がいた。
楝蛇壱星は禁忌を破り、教師の金森を落とそうと迫って行くのだが…。
超ミステリアスな展開が待つ、話題の恋愛ファンタジー。


なっち的満足度:★★★★★
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大好きなセクピスです!面白かった!!(≧▽≦)

9巻は8巻の続きではないです。新キャラ達のお話。

ヴァルネラ×志信と、国政×ノリ夫の続きが早く読みたいので、正直、なんだ?と最初は思ったのですが、読んでくうちに面白くなってきて。

久しぶりに「わかりやすいセクピスの世界」が広がってました。

(人魚は概念的でわけわかんなかったからね~wそれも好きなんだけどw)

厳しい階級社会の恋愛事情。
上の者が下の者を力を使って支配する。
これまでは「ブラインド」だけでしたが、今回新たに「施錠」、「武装拘束」など物騒な言葉も。
よりキツイ束縛があることがわかりました。

でも。

心は「束縛」できるのか?

そんなことがテーマだったかな~と思います。



(※感想にネタバレを含みます。ご注意下さい※)

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愛美の友達(っていうかセフレ)のリンダ(蛇、半重種)と、壱星(蛇、半重種以上)のお話。

執念深くて斑類イチの性欲を誇る、蛇の目キターーーーーー(≧▽≦)ガッツポーズ



・リンダ×いづる(狐、中間種)

幼馴染みでつき合ってたのに、突然いづるに振られてしまったリンダ。
いづるはリンダが同じ狐だと思ってたのに、蛇の半重種だとわかって…というお話。


可愛くって守ってあげたいと思ってたリンダが成長してゴツくなって、しかも自分よりも上の階級だと知って、ショックを受けちゃったいづる。
ナイス下克上(・ω・)b

「カノジョにしようと思ってた奴が実はカレシだった」ってww
これぞBLな名言だねww


いづるちゃん可愛かったですね~( ´艸`)

自分で自分の心を施錠しちゃったって…、なんだこの乙女発言は!!可愛いぞ!!姫扱いするなって方が無理な話!


リンダの更衣室での言動も、蛇っぽい感じで良かったです。
でもこの子、可愛い顔して優しそうなのに、だいぶ壊れてるよねw
愛美を「トイレ」て、酷過ぎてビックリした(_ _。)


そんで、更衣室えちがなかったのが心底ガッカリでした…。


今回愛美はよく出てきたけど、扱い酷かったな~;

犬飼くんにはこっぱみじんに振られてたし。
犬飼くんてもともと愛美には歯に衣着せぬ言い方してたけど、ここまでハッキリ言うとはね~。
怖い子だ。斑類って、好きな人以外には酷いのかな。

(最初の人物相関図で、犬飼くんから愛美に点線矢印が出てたけど、これ逆じゃないかな?
ファンブックの感じだと、犬飼くんが好きなのは愛美じゃないような…。(委員長かな~と思った)
でもこれで犬飼くんが愛美を好きだったら、めちゃんこぶったまげるw)

それに、この重種の親友2人の性欲のはけ口になってるっぽいしね。
愛美は軽種だから、体は逆らえないんだろうな~(´_`。)

でも本人ははけ口だと思ってないのが幸い。むしろ楽しんでそうw
愛美は心は重種なみにプライドが高いもんね。

この子今まであんまり好きじゃなかったけど(ワガママ過ぎる)、応援したくなってきましたw




・壱星×金森先生(狸、格下)

生徒×先生です!禁忌度高い!ひゃっほう!(≧▽≦)

自分より格下の先生の支配下に置かれることが我慢ならない壱星は、反抗心から金森に近づくが…というお話。


先生は格上の生徒に惑わされて性的な一線を越えないよう、予め”精神拘束”を受けてるんですね~。
つまり、恋しないように心と体に鍵をかけられてるわけです。
大変だな、斑類…。

そのせいで、壱星は金森に触ると吐いちゃうんだけどw(これちょっとオメガバース思い出したよ、森世さんの)


このお話は、壱星が金森に惹かれていく行程がすごく自然で良かったです。

最初はシステムに対する反抗心だったのが、
金森にかけられてる鍵が通常のものではなく、何重にも渡って複雑にかけられたものだと知った時の、胸の痛みと怒り。
そして金森が他の男に抱かれてる(しかも酷く)とはっきりした時の、激しい嫉妬。

いつのまにか金森にからめとられてる心と、蛇らしい執念深さが、すごくよく伝わって来ましたね。

大将もそうだったけど、蛇のこのムッツリ感がたまらんです( ´艸`)


金森先生に通常よりもキツイ「武装拘束」をかけたカウンセラーの先生も、たぶん蛇でしょうね~。この執念深さは。


そして金森先生は、ドMだね。

この人はたぶん「やっちゃいけない」と思えば思う程、やりたくなる性分なのかなと思った。
鬱屈してるのかな…。

軽種は体はどうしても重種に好きにされちゃうし…。かわいそうだった(´_`。)


金森先生どうなっちゃうんだろう…。なんか怖そうだけど。

重種の蛇2人が軽種の狸を取り合う三角関係、続きがすごく楽しみです!!

10巻が今冬発売予定って嬉し過ぎる!!




最後にちらっと、米国と委員長の「キスの跡」

なんもえっちなことはしませんが、委員長をじーーーーーーっと見つめる米国の視線が!( ´艸`)

委員長の首すじの跡を見つけた時の、ひそめた眉が!

もうこれだけで、この人がどんだけ委員長を好きか、よくわかる。すごいよ~。

ってか、やっぱりこの2人大好き!!

今回はちょこちょこ国政とノリ夫、ヨシュアとテルも出て来てて(絵が変わり過ぎて一瞬誰かわかんなかったけどw)、
あ~もうこの世界やっぱりすっごい好きだな~!って思いました!(≧▽≦)





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そんなわけで、かわいらしい初恋と苦しい三角関係の恋、2本立ての9巻でした。

この巻て、時系列的にはどうなんでしょうね?
別れたはずの国政とノリ夫が普通に一緒にいて、ちょっと混乱した(^_^;)



…セクピスは、上が下を支配する厳しいヒエラルキーの世界で、読んでて苦しくなる部分もあるんだけど、
それでも結局は重種が軽種に恋しちゃって、どうしようもなくなるって話が多いのがいいよね。

力も富も地位もある何ひとつ不自由ない勝ち組が、恋をすると不自由だらけ、嫉妬と独占欲にまみれたただの男になっちゃう所がもう、可愛くてたまんないです( ´艸`)





読んでくれてありがとう(^-^)/黄色い花
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