店の裏口で休憩するのが
毎日の日課である。

裏口のすぐ側に
スクラッチ売り場があり
ランチ時間帯になるとよくサラリーマンの方が
スクラッチを買いに来ていた。


毎日見る光景のため
特に気にならなかった僕だが、
寮長のA先輩は気になっていた。

ある日
A先輩が動き出した。

A先輩「ちょっとスクラッチ買ってくるわ!」


みんなしてポカーンとする……


タッタッタッタッターーー


A先輩がスクラッチを買って足早に帰ってきた。


100円スクラッチを10枚……


周りは全く期待していない空気。


そんなことはつゆ知らず
早速削っていくA先輩。


カリカリカリカリ…

カリカリカリカリ…

カリカリカリカリカリカリ…


「あっ!やっぱりッ!!!」


Σ(;゚д゚ノ)ノビクッ


A先輩が突然叫んだ!

皆がA先輩へ近寄る…


そして
A先輩が一枚のスクラッチを見せてくれた。



すると…


そのスクラッチは一万円が当たっていたのである!!


興奮状態の皆とA先輩…

すぐに換金しにいった。



早速、
銀座の高いカフェへ乗り込んで、好きなコーヒーやらお菓子やらを頼む厨房の若い衆。

全てA先輩の奢りである。


そんな
割烹着で見た目の悪い集団が可愛いお菓子を放馬っている中、
疑問に思っている事をA先輩に聞いてみた。



俺「A先輩…さっき、スクラッチが当たった瞬間、
「やっぱり!」って言いましたよね?当たると思っていたんですか?」


A先輩は食べるのを止めて
答えてくれた。

A先輩「スクラッチが当たる夢見たんだよ」

俺「へぇ~」

A先輩「しかも、その夢ではその日の占いが全部1位!
それで目覚めたんだけど……
今朝、テレビとアプリの占い確認したら
全て1位だったんだよ!
だから、スクラッチ買ってみたら、当たったんだ。」



……………………………………………………………………


先輩……

占いをそんなに信じているんですね


俺「毎日占い見てるんですか?」

A先輩「当たり前だろ!」


イヤ…
当たり前ではないと思いますけど…

俺「血液型から星座、誕生月、風水、手相、動物占い、、、
雑誌の○○○とかめっちゃ当たるから!!」


そんな占いで熱弁されましてもねぇ…


俺「A先輩、幅広く勉強熱心ですね!」

僕にはこれぐらいのフォローしか出来なかった…


今時動物占いとか聞かないし!!

どんだけ 
乙女チックな先輩なんだよ((((;゜Д゜))))


それから、1年間…
A先輩の考える最高の運勢の日に
スクラッチを買う日が続いたが
スクラッチが当たる日は
二度と無かった……。



運勢も大切だろうが、
現実の「確率」と言うモノも学と良いですよ…A先輩。