ある日

テレビの生放送に出演するため
テレビ局へ向かっていた。


今回も若旦那の助手をさせてもらう事になり
若旦那より先に局に入って準備をしていた。


テレビの収録は何度か経験していたが
今回は全国ネットの生放送なので
やはり気合いも入る上、緊張もしていた。



今回の調理のテーマは

「どんぶり!!」

築地の新鮮で美味しい食材で
手軽に作れる丼を紹介する企画である。


話を頂いたのは
1ヶ月前…


テレビ局のディレクターさんと
ロケの手配や段取りなど
多忙な若旦那のスケジュールを考慮して
話を進めていった。



話し合いから一週間後…

築地でロケが行われた。
だが、

若旦那も僕も顔がゲッソリしている。


前日がお店の忘年会だったのだ。
若旦那の都合がつく日が、
本番までにこの日しかなかったため
こんな状態で早朝5時から築地市場のロケを行った。


特にこの一週間は忘年会のサプライズ企画の為
深夜まで忘年会の練習を行っていて、
その後からのマネージャー業務だったので、より辛かった…

※忘年会のサプライズに関しては、2つ前のブログ「やっぱりめちゃくちゃ料理の世界シリーズ…予想外だからサプライズ」をご覧ください。



お酒の匂いをプンスカさせながら
始まったロケも
市場の空気を吸えば一気に元気になる!

本当にこれは築地市場マジック!

一度早朝に築地市場に行くと分かります。



そんなこんなで
無事ロケは終了。


その後も取材やら
撮影やらで
ゴタゴタしながら、
本番当日を迎えた。



この日の為に
必死に準備をしてきた。


夕方の生放送だが
昼から局に入って準備をしていると
まだ店舗にいる若旦那から電話が入った!

若旦那「もしもし?お前ご飯どうした?」

なぜか、お昼ご飯の質問をされた。

多分出発直前までバタバタしていた為
僕がお昼ご飯を食べてないのを知ったのだろう。


すぐさま
僕「だぁーいじょうぶですよーー。平気です。わざわざありがとうございます!」

笑顔が伝わるような、謙虚な返事をした。




一時間後……………


どんぶりの材料チェックを終えて
リハーサルを迎える頃……

若旦那が局に到着したと
スタッフから声をかけられた。


直ぐに入り口へ向かう……。


荷物持ちや
今後の段取り
タイムスケジュール
調理手順や
変更点、諸連絡など

マネージャーとして
料理人の助手としての
仕事が多くある。


気合いを入れて
若旦那のお迎えにあがった!!
………………

相変わらずド派手な緑色のジャケットだ…
ネクタイは金色に近い黄色…
ネクタイピンも宝石が付いている…
そしてサングラスに
緑色の帽子…

下手な芸人より目立つ(笑)



あえて服装には突っ込みを入れず、近付き話し掛ける。


僕「お疲れ様です!今後の予定なんですが……」



「バッコーーーーン!!」


いきなり立ちくらみが……








若旦那にいきなり殴られたのだ!!


俺「…え?」

現状を理解出来ていない僕に
若旦那が話し出す
「お前……ご飯は?!(激怒)」


なんで、
俺が自分のお昼ご飯を食べてなかっただけで、
こんな芸能人の目の前で怒られなきゃいけないんだ?


もう意味か分からなかった。
確かに
普段から「自分達の食事 も勉強の一つだ!仕事だからしっかり食べろ!」っと
言ってくるが
こんな時にでもか??


そんな事を考えていると
若旦那が「今日何作るんだよ?!」
と言い出した。


え?!

いきなり本番の話し??

話しがあっちこっちに飛んで意味不明だった…


俺「…築地の素材を使ったどんぶりですけど……」


若旦那「そのどんぶりのご飯はどこにあるんだよ?!」


…………………………………………………………


俺「あ″ぁーーーー!」
「店に忘れてきました…すみま……………ん?!」



若旦那「…持ってきたよ!」

ド派手なグリーンジャケットマンが

左手にエルメスのカバン……


右手には、
炊飯器が抱えられていた……


壮絶な光景である……


ファッションというモノに無頓着で
パリコレなど全く理解出来ないが……



流石に
炊飯器を片手に抱えているのは
ファッションではない!!っと誰でも気付く!!!



めちゃくちゃ謝罪した…

電話での「ご飯」とは

俺のお昼ご飯ではなくて
これから生放送で使う
「どんぶり」のご飯だったのね…。


若旦那!!
本当にすみませんでした!!


でも
炊飯器ファッションは素敵でした!

なぁーんて
口が滑っても言えない…。(笑)




若旦那は良い人なんだよ?

めちゃくちゃだけど
急遽
スタジオ監督に交渉して
生放送番組に出演させてくれたんだから!!


本当に感謝してます。