子育て-1 | もうひと花咲かせます

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『妻が夫を捨てるとき』の花子と息子吾郎の
その後・・・のおはなし

’子育て’について、ちと語ってみようと思います。

(最近、いろいろ考えることあって・・・ね)


 

私には、息子ひとりしかいないので。

吾郎を産んで育てたのが、初めての妊娠で、初めての子育て。

そして、たぶん、これが最後の子育て。


 

初めてだからねぇ。

そりゃあもう、大変だったわよ。

な~んにも分かんないし。

どうすりゃいいのか分からんことだらけだった。


 

だけど私は、実は、すごく恵まれてたの。

吾郎を妊娠、出産したとき、私は実家で過ごしてた。

吾郎が幼稚園に入るまで、ずっと私は実家に住んでた。

だから、ずっと実母がそばにいてくれた。


 

生まれてすぐの赤ちゃんの頃、何が気に入らないのか分からないけど、ずーーっと泣いてる時期ってあるやん。

そういうときね、私が抱いても泣き止まないのに、なぜか母が抱くと泣き止んだりしてさ。

あれはどうしてだったんだろうね~。

だけど、私は、こうやって母が助けてくれたから、ずいぶんラクをさせてもらったと思う。


 

それなのに。

助けてもらってることを、悪いほうに考えちゃってね。


 

「余計なことしないで!!」


 

って、憎々しく思った時期もあったなぁ。

あの頃の感情って、なんだったんだろうね。

訳もなくイライラしたり、ブルーになったり。

ツライ時期があったなぁ。


 

でも、ホントに私は恵まれてたと思う。

ひとりじゃなかったから。

うちは、夫があまり頼りにならなかったからね。

余計に母がいてくれて、心強かったわ。


 

1歳半から3歳になるまでの頃。

とにかく手がかかったのよ、うちの子。

母乳で育ててる頃は、おなかがいっぱいにさえなってればすごくおとなしくて全く手のかからない子だった。

だけど、離乳してからはものすごく大変だった。


 

小さいくせに意思が強くてね。

知恵が付き始めてからは、子供に翻弄される毎日だったわよ(涙)

イヤイヤもすごかったし、こだわりが強くて、頑固で。

なかなか一筋縄では行かない、ややこしい子だった。


 

その頃すでに夫は借金まみれだったから、育児プラスそういうストレスもあったねぇ~あの頃は。

実母との同居はメリットもたくさんあるけど、夫と母との板ばさみでしんどいことも多々あった。

私の精神状態は、常になんとなく、どんよりしてる時期だった。


 

あるときね、吾郎が牛乳をこぼしたの。

たったそれだけ。

それだけのことなのに、私は頭に血がのぼっちゃって。

吾郎のお尻を、思い切り平手で叩いたの。

たった1度だけ、思い切り。


 

そのとき、私の右手が真っ赤になって、まるでグローブみたいに腫れ上がったの。

それを見た瞬間、ハッと我に返ってね。

手がこんなに腫れるほど、子供を叩くなんて・・・って。


 

当の吾郎は、おしりを叩かれて泣いてはいたけど、別に怪我をしてるとかそういうことは全然なくてね。

しばらくすると、ケロリとしてた。


 

私は、そのまますぐに、吾郎を連れて外に出たの。

バスに乗って、どこかへ出かけた。

そして、ふと目に止まった児童館に吾郎と2人で入った。


 

そこには、吾郎と同じくらいの子供が何人か遊んでた。

吾郎はものすごく人見知りで、子供が集まってるところがすごく苦手だったの。

いつも遊ぶのは、誰もいない公園とか誰もいない砂場とかだった。

人が来ると、「帰ろう。」って。

自分のおもちゃを横取りされたり、滑り台で人に押されたりするのがすごく嫌だったみたいなのね。


 

だから児童館に行っても、子供たちの輪の中に入ろうとせず、私のそばを離れようとしなかった。

だけど、その子供たちの中に、吾郎とそっくりなタイプの子がひとり混じってたの。

その子も吾郎と同じように、ひとりで遊ぶほうがいい・・・って感じだった。

どういうあれだったか覚えていないんだけど、いつの間にかその子と2人で遊んでた。

そして、私は自然とその子のお母さんと話をし始めた。


 

話してみると、やっぱり自分たちの息子が同じようなタイプであることがわかって。

悩み事とか、世間話とか、初対面だけど話がすごく合った。


 

「また、ここで会いましょうね。」


 

って話になって。

時々、一緒に児童館で遊ぶようになった。


 

そのうち、ほかにもお友達がたくさんできて。

吾郎も、慣れとともに、みんなと遊べるようになって。

ついには、児童館で毎週1回のサークルにも参加することになって。

それからは、幼稚園に入園するまでの間ずっと児童館に通った。

児童館だけじゃなく、未収園児の集まる「遊びの広場」のような場所やサークルにもちょこちょこ顔を出すようになった。


 

吾郎にとっても、私にとっても、これは大きなことだったと思う。

吾郎にもお友達が必要だったように、私にも友達が必要だったのよね。

話してみるとみんな、同じようなことで悩んでいるものなのね。

食べ物のこと、しつけのこと、トイレのこと、などなど。

みんな同じところでつまづいて、同じところで不安になってる。


 

それが分かるだけでも、ぜんぜん救われた。

そして、中には、2人目3人目を育ててるママさんとかもいて。

「そんなもんよ~」なんて言われて、ホッとしたり。

どんな育児本よりも、生の声の方が断然説得力があるもの。


 

あんなに内弁慶だった吾郎も、すごく変わった。

お友達と遊ぶのが楽しくなって、毎日イキイキしてた。


 

虐待こそしないけれど、その一歩手前にいるんじゃないか・・・

ってところまで追い詰められたママさんって、たっくさんいるんじゃないかって思う。

「私のやってることって、もしかして虐待?」って感じてる人も、実はけっこういるんじゃないかって思う。


 

ご飯を食べさせないとか、育児放棄をするとか、命を落とすまで暴力を振るうとか、明らかな虐待とは違うけれど。


 

「もう嫌!」

「もう無理!」

「分からない!」

「どうして?」


 

そんな気持ちから、子供を思い切り叩いてしまって、そのあと激しく後悔した・・・

っていうお母さん、けっこういるんじゃないかって思うの。

私も、そのひとり。


 

私は、自分で「このままじゃいかん!」と思って、行動したからよかったけど。

そのままどんどん悪い方向へ進んじゃう人も、少なからずいると思うのよね。


 

どの瞬間からでもいいから、自分で気が付いて、助けを求められたらいいんだけどね。

旦那さんでもいいし、母親でもいいし、友達でもいいし、ネット上の友達でもいいし、知らないママさんでもいいし。

誰かに、どこかに、何かに、助けを求めたらいいと思う。

ひとりで頑張っても、どうにもならんこともあるもんね。

自分の子供だから、自分がなんとかしなきゃ!

ってのは、よく分かるんだけど。

肝心の自分が煮詰まってたら、どうにもならんのよ。

まずは、自分自身をその状況から救い出さなきゃね。


 

子供って、ホント、母親の分身みたいなもんよ。

母親がリラックスしてれば、グズグズいうこともないし、ご飯もちゃんと食べるし。

そしてぐっすり寝てくれる。

私は、自分でそう実感したわ。


 

だけどね。

そうは言ってもね。

子供って、そんなに簡単じゃない。

子育ての悩みは、まだまだ。

まだまだまだまだ、まだまだ続くのです。



 

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