ジャックラッセルMIX里親募集中「ライの変化」
さてさて、皆様もお察しの通り、ライ君なかなか里親さんにアダプトしてもらえない理由がありまして我が家に来ました。
フードやクレート、モノに対してアグレッションが出るとの事で預かりました。
自転車やバイクに対する飛びつきもあるとの事でしたが、ハンドリングで対処できる範囲内で、今はちょっと気にする程度で飛びつくのはやりません。
話を聞いた限りでは食べ物や物品に対する執着心があるのかと思いましたが、ライの場合は反射でした。
フードにも思ったほど執着もなく、おやつも指でつまんであげても優しく食べられます。
犬が咬むという行為をするわけは色々な理由が考えられます。
物品や食べ物に対する執着、恐怖、縄張り意識、教育的指導、怒り、反射…etc…
で、ライの何が問題かというと、普通の当て咬みと違って抑制が効いてませんからガブリとやってしまうところなんですね。
結構な傷になります。
ライは根が小心者なので、いきなり触るとビクッとしますし(でもそれで咬んだりはしません)、衝動性も高いので自分が食べていて集中していたり、クレートの中という聖域にさっと手が入ってくるとカッとなって衝動的に咬んでしまうようです。
(これはだいたいが犬が咬むシュチュエーションです)
前にニュースでやっていた、お化け屋敷に入った人が近寄ってきたお化けを殴ってしまったというあれです。
何か事が起きた時にとっさに攻撃に出るタイプです。
これはジャックラッセルテリアという犬種も関係していて、テリアというのはもともとネズミ駆除のための犬種です。
素早いネズミの動きに反応して咬み付き仕留める事を目的として改良された犬ですので、咬み付きの抑制を幼い頃から教える必要があるのです。
肛門腺絞りや爪切りの時にも咬むとの事ですが、これもカッとなって咬むという感じです。
そして決まったシュチュエーションで咬むことが常習化したのはやはり、成功しているからなんですね。
咬むことで自分の主張が通るわけですから、咬むようになるわけです。
(もう成功させません)
ライは人間が来ると寄っていき、撫でて撫でて~と体を預けてきます。
一見とてもフレンドリーな振る舞いをしますが、目的は身を守るためとその人間の観察です。
どうやったら人間があら可愛いわね~と柔和になるかを知っています。
ライにとっては人間というのはあくまで人間というカテゴリーの中の一括りのようで、特定の人と色々話し合ったり、自分の意見を言ってそれについてレスポンスをもらったり、人から言われたことを守ったりする経験が少ない為に、彼の行動は一見自分勝手に見えてしまうのです。
小心者なのにどう振る舞えばいいか判らないため、不安なことだったと思います。
その為体も常に緊張しているらしく、筋肉がガチゴチなんですね。
昔にライを知っている人からもそう伺ったので、家に来て緊張しているからではないです。
(そんな程度の凝りじゃないし)
少しづつマッサージでほぐしていますが、この間は気持ち良かったみたいで寝てました♪
ライのこれからのリハビリは、衝動性を抑えるトレーニングをしつつ、人間の手はモノやスペースを奪ったりしないという事をライに解ってもらう事、体のケア、心のパイプの開通をしていきます。
フードも、以前預かっていたトラ吉と同様、マズルガードをして食べさせていましたが、今は無しでも大丈夫です。
お散歩も今までコンクリートを短いリードでお散歩する事がほとんどだったので、運動欲求の多い子なので、ガッツリ運動と、ロングリードをつけての自由散歩と呼び戻しの練習をしていてまずまずの成果です。
お散歩中に会う犬ともそつなく挨拶もできますし、近寄ってくる人間にも無害です。(上から頭を撫でようとすれば逃げますが、それは当然です。でも咬んだりはしません)
足も大人しく拭かせますし、口の周りを触っても大丈夫です。
本当にピンポイントのアグレッションを改善すれば他は問題ない子です。
ライが咬むシュチュエーションは決まっていてその状況を避けて生活すれば問題ないと思うかもしれませんが、少しの油断で大ごとになる犬を欲しがる人はほとんどいないでしょう。8年間もアダプトされなかったことがそれを物語っています。
そこはきっちり やらない事 を選択してもらえるようにします。
そしてこれから、愛にあふれた幸せな犬生を歩んでほしい。
そうそう、この間、ロングリードで自由に歩かせていると、突然スイッチが入ってガウガウガウ~!!!!と雄たけびをあげながら馬鹿っ走りをしたり、転がったりし始めました。
まるで「うぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!ばっきゃろーーーーーー!俺は自由だーーーーーー!!やった------!!!!楽し~~~~~~い!!」と言いながら草の上を転がる少年のようでした。(8歳だけど)でもロングリード(12m)の範囲内でやってましたよ。偉い。
なんか悪いもの吐き出してデトックスしてたみたいです。
「そうかそうか」と微笑ましく見てました。
それからなんか肩の力が抜けたようです。
犬に対してきちんと意思を伝えることができる人、自然の中で走ったりのびのびしたりして散歩できる人、小学生以下のお子様がいないご家庭で、
そんなライにピンときた方はこちらへ♪
http://www.npo-alis.org/find/dog.html