ロレックス10個でつくった軍資金1350万円 | カジノゲームの勝ち方と人生への向かい合い方

カジノゲームの勝ち方と人生への向かい合い方

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今思い返してみると自分でも感覚が狂っていたと思うが、質屋を偽装したカネ貸し店に出向き、アメックスのクレジットカードで合計2000万円もの買い物をしたことがある。

ジャンケットのK氏に頼み、カードを使ってできるだけ多額の現金を作れる店を探してもらった。K氏は2時間ほどかけて店を探し出し、2000万円の買い物をしたことにして種戦を作ったこともあった。今思えば馬鹿を通り越してただ呆れるだけなのだが、クレジットカードを使ってもっと多額のカネをつくったこともあった。マカオの「ウイン・ホテル」の中にはロレックス専門店が入っており、無数のダイヤがキラキラ光る、ド派手で悪趣味な時計が売れ筋商品として置かれていた。こういう派手な時計を、中国人の金持ちは好むらしい。夕方にマカオに着いて夜中までカジノに興じた私は、初日にして種戦をすべてスッてしまっていた。あと2日間カジノにいられるのに、まったく勝負せず時間を過ごすのも馬鹿らしい。そこで勝負に負けた翌日の朝10時、開店と同時に「ウイン・ホテル」のロレックスショップに足を向けた。マカオのカジノではK氏以外に中国人のジャンケットとも付き合いがあった。そのジャンケットが言うには、香港やマカオの質店では中国の金持ち好みのド派手な時計は引き取り額の歩合が高くなるらしい。そこでまったく私の趣味ではないのだが、先ほどのド派手な時計(1個300万円もした)を10個まとめ買いしたのだ。ロレックス10個を質屋に持って行けば3000万円弱の現金になるかと思いきや、なんと引き取りの歩合は商品価格の45%だという。つまり1350万円だ。おそらくジャンケットもいくらか中抜きしているの違いないと思いつつ、バクチに狂っていた私は「最終的に全部取り返せばいいのだ」と深く追求はしなかった。1個300万円のロレックスを、新品のまま未開封で質屋に預ける。こうしてつくった種戦をもとに、馬鹿げた勝負に挑んだ。

 

井川意高氏の溶けるより