過去のブログで楽しんで戴いた内容の
ブログの中から厳選したリバイバル集です。
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タイトル・頭がパー・イン対馬。
引き続き、またまた古い話になりますが、
20数年前西日本一帯を仕事で廻っていた頃
長崎県の対馬と言うところへ行くことになり飛行機に
乗ったのです。
時間的には福岡から約25分という近さです。
ところが、その日は運悪く天候不良で場合によっては
引き返す特約付きになっておりました。
その飛行機はあまり大きな飛行機ではなく
私とスタッフ2名他25~6名が乗っていました。
福岡の方の天気はそれ程悪くなかったので安心して
いましたが離陸して15分くらいたった後、急激に天候が
荒れ座席に座っていられない程揺れ飛行機がギシギシ
言っていました。
その後すぐエアーポケットに落ち込み海面スレスレの
低空飛行を余儀なくされたのです。
子供は泣き始め、私がもうダメかも、とスタッフに手で
合図すると彼らも青ざめ、その他のお客様も
パニック状態でした。
なにせ窓から手を出せれば海に触れられる程です。
20代の女の子は【乗らなきゃよかった、乗らなきゃよかった】
と泣かんばかりに何度も言って、
とても後悔している様子です。
誰かメモ帳に遺書らしきものを書いている人もいました。
さらに、恐ろしいことに対馬空港に行かれた方なら
お解かりですが海面から切り立つ80メートル以上の
岸壁の上に造られています。
ですから、超低空飛行の私達が乗った飛行機はまさに
岸壁めがけ突進している最中でしたし、
乗客の殆んどの人が、あと数分で自分の人生の終わりが
来る事を体で感じている雰囲気が見てとれました。
そんな中、嗚咽にも似た声で・・・(もうダメばい。)と
博多弁で誰かが言ったその瞬間‼
私の左前、通路側に乗っていた一見ヤクザ風の
ハゲ頭的、丸坊主頭で60歳くらいの男が揺れる飛行機の
中で立ち上がり大きな声でこう叫びました。
ヤクザ風のオヤジ・・・
(こら~~運転手、飛行機ば上げんかー~~
キサマー~すぐ上げな承知せんぞ~~)
パイロットとは言いませんでした。
その時です。
客席の方を向いて座っていた(キャビンアテンダント)
当時スチュワーデスがすかさず立ち上がり、こう叫びました。
スチュワーデス・・・
(お客様 ‼ 危ないですからお座りください‼)
その際スチュワーデスも興奮していたのか?
パニックっていたのか?
座らせる為の右手が勢い余ってヤクザ風のオヤジの頭に
パチーンと音がするほど激しくヒットしました。
オヤジは今まで叩かれた事がないであろうハゲ頭を
女性に力いっぱい叩かれ驚いたのか度肝を抜かれたのか
フラフラしながらも静かに座りました。
その後、例の運転手は急上昇に成功し無事対馬空港に
着陸いたしました。
私は、オヤジの頭が気になったのでタラップを降り
遠目に確認して見ますと色白のオヤジの頭に
スチュワーデスの右手の手形がクッキリとパーの形を
真っ赤に浮き上がらせていました。
オヤジは自分では解かりもしなかったのか
気にする風もなく命が助かったでけでも
大満足といった様子の上機嫌で頭がパーの状態で
どこかへ消えていきました。
ハゲ頭のオヤジも私達も命がけの対馬の旅でした。





