黒野十一(本名・山本一郎)先生の
古い本(2004年)ではあるがバカラ好きの
人達の為にひも解いてみよう。
何かのヒントになるかもしれない。
●イタリア起源の金持ちゲーム
バカラとはもともとイタリア語でゼロの意味だ。
これが示すようにイタリアが起源、
15世紀初頭フランスに広がり、
貴族たちの楽しみの為の重要なゲームとなった。
カードの合計が9となれば最高得点という点では
わが国のオイチョカブに似ている。
同じカード・ゲームでブラックジャックが最高得点、
21の名称であるのに対して、バカラが最低得点
ゼロの呼び名であることは対照的でおもしろい。
バンカー側かプレイヤー側のどちらに賭けるかの、
ごく単純な「丁半ばくち」。
ヨーロッパで本格的に流行し、近代化されて
現在のルールが完成されたのは、
ナポレオン三世の時代。
わが国で言えば幕末の時代だ。
19世紀、20世紀、のヨーロッパ・カジノの
黄金時代にはルーレットとバカラが中心的な
役割を演じ、バカラに関する話題は
ギャンブルの歴史の中にもたくさん登場する。
アメリカのカジノに入ってきたのは
比較的最近のことだ。
特別の富豪、ハイローラーが精いっぱいの
気取りと資金を見せびらかしてやっているゲーム
という印象があり、一般客は参加するより
見るだけ、と敬遠するものが多い。
欧米いずれを問わず、王侯貴族、大富豪の
ゲームという伝統は今でも生きていて、
現在のカジノでも、一段高い床でてすりやロープで
一般客と隔てられ、床のじゅうたんの時に豪華な
場所で、タキシードに身を包んだ正装の
ディ―ラ―がうやうやしくカードを配る。
葉巻をくゆら紳士、きらびやかに着飾った宝石、
ロ―ネックドレス姿のレディーたちが高額の
チップを手もとに山積みして、
目を血走らせている。
カジノで人だかりのしている場所は、
ほとんどバカラ・テーブルの周辺だ。
異例の高さの賭け金が賭けられたゲームの
テーブルには、注目を浴びることで虚栄心を
くすぐられ、一段と賭け金を増額するような
アマチュアから、まったくゲームに集中している
プロのハイローラーまで多種多様な人々が
集まっている。
それを物見高い人々が感嘆しながら
見守っているわけだ。
一番華やかな勝負が見られる
バカラテーブルには、不思議なことに
うるさいほどの広東語をしゃべる人々が目立つ。
何となくとっつきにくいが、カジノの取り分は
バンカーの側が1・17%、
プレイヤー側で1・36%と極めて低く、
ギャンブラーには有利なゲームだ。
積極的に参加したい気分になる比率だが、
ほとんどの客が高額の賭けをやるので、
資金的に心細い初心者は手が出しにくい。
その場合はまず、ブラックジャック・テーブルに
似たテーブルでやっている簡便型のミニ・バカラ、
あるいはもう少し大型のミディ―・バカラから
始めると良いだろう。
いずれにしても、細かいルールを全部覚える
必要はない。
すべてディーラーまたはクルーピエが取り仕切り、
そのつど助言を与えてくれる。
