ロンジ写真館『蝶の眼薔薇の声』

その9

『板チョコと廃工場』写真・文by ronji


歯が溶けそうに甘くて大きな板チョコを齧りながら
私は
あなたに導かれるままにおとぎの国へついてゆきました
結局のところ其所は廃工場の管理室で
たのしいことは何もないと途中で気付いたのですが
騙されたふりも悪くないと
あなたにもうひとつ チョコをねだったのです


『板チョコと廃工場』文by 70rock


ここは夢の廃工場。
ぼくが食べさせられたのは
ボードレールがこよなく愛したというチョコレート。
脳の中で広がって
悪の華を咲かせる暗殺者のチョコ。
黒い肌の美しい踊り子が
夜毎
長い爪でぼくの夢を引き裂く。


私70rockと冷やし蜥蜴寫眞館 のロンジさん

とのコラボレーション、

ロンジ写真館『蝶の眼薔薇の声』の第3回です。


月曜の夜にロンジさんの写真と文章をアップ。

その写真と文章に触発されて私の灰色の脳細胞に生れた言葉を書きつけ

1枚の写真と2つの文章を週末の土曜or 日曜に再アップします。


その1『指輪』

その2『紫陽花』

その3『装置』

その4『Nine Lives』

その5『残暑』

その6『横浜ベイサイド』

その7『一人と二人の夜のものがたり』

その8『官能』