落武者家の料理はいつも基本的に一人分多く作ります。
例えば、4人で夕飯を食べる場合、魚の煮付けをそれぞれに出すとすると4切れ(4尾)でオーケーなのですが、5切れ(5尾)作ります。
これは、落武者家のルールではなく、妻のルールです。
サラダや漬物や大皿で提供するものは、関係ないのですが、まあ、メインの料理を一人分多く作っておくと言うことですね。
落武者妻の実家は事業をやっていたので人の出入りが盛んでした。
かつ、義父が道楽者ですので、その関係の人が頻繁に出入りをします。
しかも、そのやって来る時間は、早朝であろうが夕食時であろうが関係なし。
夕食時であれば、そりゃ、一杯飲んで行けということになります。
その時、家族だけが魚の煮付けを食べると言うわけにはならないので、一人分多く作っておくのです。
二人以上来た場合は、そりゃ仕方がありません。
その時には、ささーっと家族の魚を片付けてしますのです。
これは、亡き義母の考えだったのですね。
やはり事業をやるってことは、顧客や友人を大事にするってこと。
義母は身体が弱く外に出ることも儘ならなかったため、自宅に来てくれた人には最大限のもてなしをしようと考えていました。
それが、酒と料理を振舞うことだったのですね。
なんせ、365日夕飯時にお客さんが居ないなどということなど、ほとんどありませんでしたね。
大晦日であろうと正月であろうとお盆であろうと関係なし。
誰かしら居ました。
特に、近所に住む釣りと狩猟仲間のRさんは、毎日来ました。
自分の飲む焼酎も一升瓶で妻実家にキープしていましたし・・・
ああ、Rさんはほとんど家族のような感じなので、Rさんの分は家族同様に準備しておりました。
”もう一品”はRさん以外の人用です。
ということで、昔からの慣行を変えることはなかなか出来ないものなのですね。
というか、亡き母の教えを忠実に守っているということなのでしょう。
落武者家の夕飯時にお客さんが来るなんていうことは、ほぼ100%無いのですが。
