私の運転免許証の更新時期がやってきた。
家にいた彼が、更新を知らせるハガキを見て、
連れて行ってあげる。と言い出したので、丁重に断った。
何度も同じやり取りをして、
最終的に、私もいついけるかわからないから、と断った。
連れて行ってもらえるのはうれしいが、
果たして彼が約束を守るかということが問題だった。
それならば、休みの時に、気軽に一人で出掛けるほうがマシだ。
そんな免許の更新をした後、
最寄駅から家に帰る途中、携帯が鳴った。
彼からだ。
チッと舌打ちしたい気分で電話に出ると、
落ち着いて聞いて・・・。
お前の周りに誰かいる?
静かに聞いてほしい・・・。
と、アワアワした彼からだった。
何、芝居がかってるんだ、と苛立ちながら、
何?
と短く聞くと
「その人」が死んじゃった・・・
と力なく答えた。
は?
自殺しちゃった。自宅で。
血の気が一気に引いた。
足に力が入らなくて立ち止まった。
いつ?
今朝。・・・さっきだよ。
歩き出し、詳細を聞きながら家まで帰った。
新しい免許証の更新日は忘れられない日になることをかみしめた。