岩波新書「歌謡曲」-時代を彩った歌たち-高護著 | 負けるもんかSEVENTEEN'S MEMORY

岩波新書「歌謡曲」-時代を彩った歌たち-高護著

著者の高護氏は60年ー70年代の歌謡曲の解説を読んだことのある人なら、どこかで、この人の解説を目にしたことがあるはず。

各所で曲の解説をしているのだが、楽譜での説明ではなく、コードネームと音階による説明です。
音楽知識がある程度ないとその、響きが浮かんでこないと思います。

しかし、楽譜を掲載するとJASRACの承諾を得なければならないし。楽譜を掲載すると、840円では発刊できないでしょうからね。
文章で音楽を表現する苦労が伺えます。

南沙織の曲は「17才」が解説してあります。
イントロの3章節の不思議も開設してあります。
私と少し分析は異なりますが、高氏の解説に

この曲はアフタクトの曲なんだって理解するとつじつまが合うってわかりました。
他のコード進行の解釈は若干違います。

わたしは、日本音階にジャズコードをつけたものが歌謡曲の始まりだと解釈しています。
いくら、洋楽テイストで書いているようで根本、日本民族の旋律が抜け切らない。
そこに、日本の歌謡曲の独自進化があるのです。

南沙織の「17才」も旋律から見るとこてこての日本旋律。長調4,7抜きといいますが、長調7音は使われていませんし、7音は属和音の7音として使う典型です。
「潮風のメロディ」は少々洋楽的旋律ですが、やはり、長調4,7抜きから脱出できていません。
「ともだち」は完全な日本の5音旋律そのものです。

たぶん、欧米の人からすると、響きはジャズぽいけど旋律はこてこての5音階東洋旋律。
不思議な音楽でしょうね。
歌謡曲は5音しか使えないレベルが低い音楽だと比喩された時代の音楽です。
けして、レベルの問題とは私は思いませんが。

高氏の解説はジャズ、ポップスから音楽理論を述べる人たちの典型的見方だとおもいますが、
見る角度の違う人の意見は大変参考になります。

少々音楽的知識が必要ではありますが、完結に昭和の歌謡曲を読む上で参考になります。

おすすめです!