もう分別のつく年齢だ。
同年代の友人と比べても、酸いも甘いも噛み分けてきた大人だ。
そんなボクが、数年に一度、無性に気になり、訪れる場所がある。
国宝の近くにあるという所が、ボクの男の大人としての、ダンディズムを感じさせてしまうだろう。
同じような伝説などは、日本各地にある。
伝説の男と言われるボクが、伝説の地を訪れるのに、何ら違和感は覚えないだろう。
生まれながらにして、毛量が多く、人をナメたような表情をしている、この地の伝説の男。
鬼退治をし、宝物を持ち帰り、おじいさん、おばあさん孝行をする人物になる。
どうみても、鬼の方が、愛嬌があり、馴染みやすい。
鬼を虐めてるとしか、思えない。
この二人の方が、鬼より悪い顔をしていると思うのは、ボクだけだろうか。
犬、猿、雉は、何か薬の混ぜられた団子を食べさせられたとしか、思えない。
鬼の目にも涙。
泣いて謝るほど、鬼は悪いことをしたのであろうか。
ましてや、金品まで略奪。
そのうち、この男を退治するものがあらわれることを祈っている。