今年の夏の旅は、珍しくのんびり。

 いつもなら、徳島に行くときに、名神高速の高速バスのバス停で、弟を拾うパターンなのだが、今回は弟の仕事の都合がつかずに、徳島の帰りに合流した。

 弟はずっと独身で、こういった連休のときは、家庭持ちの人に休みを譲るので、介護の仕事は大変だ。

 京都に来たときは、弟任せ。

 まずは大原に行こうと、ホテルを出る。

 民家がぐっと少なくなり、緑が多く視界に入ってくる。

 里山とは、こういった処を言うのだろう。

 大原に着くと、足腰の悪い父親のことを考えて、できるだけ近い駐車場を探したが、よくあることで、そんなに都合よくなく、弟はボクたちを近くでおろして、少し離れた駐車場に停めにいく。



 夏なのに、なんとも涼しい。
 小川沿いで、最近良く見る、棒にさした冷やしきゅうりが、売っていた。
 帰り道、通り沿いにあるしば漬け屋さんに入る。

 しば漬けも、そんなにバクバク食べないけど、好きな食べ物の一つだ。
 京都は、漬物が美味しい。
 中でもボクは、すぐきが好きだ。
 酸味のある漬物が好みで、高山の赤かぶの漬物も、好きな漬物の一つだ。
 逆に、熊本に帰ると必ず出される高菜や信州の野沢菜などの系統は、3番手あたりだろうか。
 2番手は、すだちの絞った白菜漬けがくる。
 そんなことを考えていると、沢庵やつぼ漬けやきゅうりのきゅうちゃんも外せなくなってくる。
 次に向かったのは、「貴船神社」、「鞍馬寺」。

 ボクも弟も予想はしていたが、目的地に行く川沿いの道は大渋滞。
 あきらめの早い、ボクと弟は、途中のお店の駐車場をかりて、Uターン。
 夏だから、来る価値があるのかもしれないが、昔一人で、冬に来たときは、天狗がでてくるかと思うほど、不気味に静けさがあった。
 弟はそれならと、「上賀茂神社」に向かった。


 みんな何度か来ているが、やはり立派なので、何度も来る価値はある。
 弟をアパートに送るついでに、嵯峨野にあるファミレスで食事をした。
 ボクたち家族は、近所のことよりも、京都市内の方が詳しいのではないだろうか。
 弟に関して言えば、休みのたびに食べ歩きもしていて、普通の人が行く観光も終えて、最近は予約して入るような所に足を運んでいる。
 もう、30年も住んでいるからだ。
 弟を送り、高速にのり、帰路に着いた。