水流不流月　3-1


　夕方のフェリーに乗るために、朝出発。
　今回は、妻も楽そうだ。
　いつもみたいに、深夜に移動しないから。
　といっても、深夜は船で移動する。
　東名阪、西名阪を久しぶりに走り、大阪南港を目指した。
　1時間前に乗り場につき、乗船手続きを済ませる。
　行きは、大阪南港から鹿児島志布志港。
　新造船で、ふたり部屋で、シャワーもついている。

　少し小狭いビジネスホテルといった感じだ。
　子供の時の思い出は、大広間に、知らない人たちがたくさんいて、ざわざわして、落ち着かないという、なんとも古き良き時代。
　大人になって、オフシーズンばかりに、出かけているので、乗船もスムーズだ。
　夕食は、バイキングで、生ビールが500円というのも嬉しかった。

　客室も満足だったが、船内も満足、大浴場も満足。
　一晩、船は進み、朝には志布志港に到着。
　港は、殺風景で、船からおりて走っていく車がいなくなると、取り残された気分になった。
　やっと、妻を連れてこれたので、色々周りたかった。
　先月、ボクも行かなかった、「霧島神宮」にまずは向かった。
　日本初の新婚旅行と言われる、坂本龍馬とおりょうさん。
　温泉地でもあるみたいなので、この次来るときは、のんびりと見て周りたいと思った。
　山口にしても、鹿児島にしても、車を運転していて、ほとんどストレスを感じない。
　鹿児島は住んでみたい県の、五本の指に入った。