二十歳くらいの頃から、毎年のようにお盆は、おじさんちに2泊くらいで行っていたボク。

 布団で寝ることはなく、リビングの二人がけのソファーで寝ていた。

 今回は、妻もいるので、久しぶりに今は使われていない二階の部屋に、布団を敷いて寝た。

 なんとも、寝心地が良かった。

 いつものように、早起きの2人は、おじさんは新聞を取りに行き、雨戸を開ける。

 おばさんは、朝食作り。

 ボクは、朝から缶ビール。

 妻は、挨拶をして、洗面所で顔と歯を磨き、二階で身支度。

 ゆっくりと朝食を済ませると、御礼をいい、出発。

 お墓参りを済ませ、必ず寄る「大神子海岸」に行った。

 まだ、電車とフェリーを乗り継いで来ていた頃、日中やることがなく、1人、小さい山を1つ超えたところにある、ここに歩いて来て、いつしかボクの落ち着く場所の一つとなった。
 泳ぐことはできないが、キャンプや釣りをする人がチラホラいる。
 今晩は最終日で、賑わうであろう徳島市街地を通り過ぎ、日愛うどんで昼食。
 うどんも美味しいが、ボクの目当ては、ガラスケースに入っている、押し寿司かちらし寿司だ。
 見るだけで、よだれが出てしまう。
 昼食を済ませると、高速道に乗った。
 普段、あまり止まることはないが、せっかく妻もいるので、「吉野川サービスエリア」で休憩。

 案の定、踊り子が来て、阿波おどりを実演していた。
 片側一車線の多い高速道で、愛媛県新居浜市の「マイントピア別子」に到着。道の駅も併設されている。


 山の自然に囲まれて、のんびり坑道を見たり、砂金採りを体験したりした。
 採れた砂金はふたりともペンダントにして購入したが、容器がそれほど丈夫でないので、知らない間に、壊れてなくなってしまった。
 普段、旅に出て、こういうことをしないボクはとても新鮮だった。
 妻も、のんびりと楽しめて、嬉しそうだった。
 今晩は、西条市の「ターミナルホテル東予」に宿泊。
 西条のことを思うと、一つ残念なことがあった。
 「千の風になって」を唄っていたテノール歌手にボクも妻も、会えなかったことだった。
 ボクの親戚が、彼の先輩で、徳島のおばさんは、その人と肩を組んで写真を撮っていた。
 西条祭りも、いつかは行きたいねと話をしていた。
 まだ明るい夏の夕方に、ホテルに着いた。