胆のう摘出手術を望んだ。

 月曜夜8時頃、前日日曜に救急車で運ばれた病院の担当医からボクの携帯に電話があった。

 胆管に石が詰まってた。

 胆管の石を取り除いても、またいずれ詰まって、今回と同じことを繰り返す確率がある。

 元々の原因の石のある胆のうを摘出すれば、今回のようなことはなくなると説明を受けた。

 ボクはこのまま、胆管だけ処置して調子が戻り、退院させてしまうと、手術だけを受けに病院には行かないと思う、と伝えた。

 親子揃って病院嫌いだった。

 昨日昼に体調が悪くなり、病院に運ばれた父親はまだ、詳細を聞かされていない。

 今の時点で、細かいことは伝えず、手術をしなければならないことにすれば、父親も観念するだろう。

 それにしても今年は、ボクの肝硬変、次男の孤独死、父親の救急外来、と世間一般でいう「不幸に見舞われる」ことが続いていた。

 まだ年末まで半年近くあるので、まだ何かあるのかと、ついつい考えてしまう。

 早く大晦日になり、今年のことを振り返り、除夜の鐘の音を聞きたいものだ。

 梅雨もまだあけていないのに、今年は色々あったなと、もう今年が過去になったような心持ちだった。