豚山田の「日本を離れて日本語三昧」 -3ページ目

豚山田の「日本を離れて日本語三昧」

海外赴任をしたら時間が出来たので、電子書籍で小説を読み漁る毎日。
折角なので読書感想などを残します。。

とある思い込みの激しい女性と、自虐的な作風が売りの作家との交流の物語。

冒頭から恥をかいたと憤る語りから始まり、最後にその内容が明かされるのですが、徐々に読者の気分を高めて焦らして「これは恥ずかしいなぁ」と苦笑いをさせられてしまう展開には感心しきり。

氏は人間の負の部分が分かっているというか、この場合であれば人が恥ずかしいと感じるためにはどうすべきかがよく分かっているという感じで、つい主人公に同情をしてしまいます。

それにしても、今回は氏の作品にしては見たこともない様な作家像が。

これが氏の本当の姿?

まさかね…


☆☆☆


恥/作者不明

¥価格不明
Amazon.co.jp
予備知識なしで読みましたが、なるほど児童書でしたか。

タイトルから期待したようなジーンとくる逸話とか、最後の大逆転的な展開等はありませんでしたが、江戸っ子的父ちゃんの奮闘ぶりが後からじんわりと胸に沁みてきて心地よい。

派手さはないけど、別れが惜しくなってしまう作品という感じでした。

こういう父親って密かに憧れだったなぁ。

人前に出すとちょっと恥ずかしいんだけど、面白いことを何でも知っていて、日曜日が来るのが楽しみで仕方がないみたいな。

果たして自分はそういう父親になれたのだろうか?

図らずも振り返らされていました。


☆☆☆


お父さんのバックドロップ (集英社文庫)/集英社

¥432
Amazon.co.jp

お父さんのバックドロップ (集英社文庫)/集英社

¥価格不明
Amazon.co.jp
読み始めの印象は最悪でした。

主人公含めどの登場人物も共感できず、気持ち的に盛り上がらないと憤った程でした。

ところが二話三話と読み進めるうちに、はたと気づいたのです。

出てくる人物、出てくる人物、とにかく嫌な奴ばかりでこうして苛立たされてはいるが、それってつまりこの本からそういう感情を引き出されているのではないか、と。

そしてそれも一つの「面白い」の形なのではないかと。

実際、最後の方はそれが癖になっていて、むしろ次はどんな嫌な奴が出てくるのかと楽しみな位でした。

面白かった。

秀逸なのは表題作。

見事に騙されました。


☆☆☆☆


来なけりゃいいのに (祥伝社文庫)/祥伝社

¥648
Amazon.co.jp

来なけりゃいいのに 祥伝社文庫/祥伝社

¥価格不明
Amazon.co.jp
面白かったのだと思います。

しかし物語の根幹を支える筈の肝心なものがいつまで経っても見えず、というか結局最後まで見えず、何か抜けてる感が否めずに終わってしまいました。

物語は、主人公のマグナム銃が西部劇風の舞台で相棒の少女と敵の魔女を斃しに行くというもの。

銃の一人称で進むスタイルは面白いのですが、何故銃が主人公でなければならなかったのか、銃に人格が無ければ成し遂げられない物語だったのか、結局そこが解消されなかったのです。

物事全てに理由が必要とは言いませんが、少なくともこの物語にそれは必須だったのでは。

うーん。


☆☆☆



アリス・リローデッド ハロー、ミスター・マグナム (電撃文庫)/アスキー・メディアワークス

¥637
Amazon.co.jp

アリス・リローデッド ハロー、ミスター・マグナム (電撃文庫)/KADOKAWA / アスキー・メディアワークス

¥価格不明
Amazon.co.jp
直木賞受賞作という称号自体はむしろ自分の中で作品の期待度を落とす要素でしかないのですが、それだけに本作は少し意表を突かれました。

本作は短編集で、全てが最高とはならないまでも、最初と最後が凄く良くトータルでは非常に好印象で終わった作品でした。

笑いあり、ミステリあり、ホラーあり、エロスありと非常に幅広い一冊で、ちょっとした隙間時間を埋めるには最適な本となりました。

お気に入りはやはり表題作です。

太宰作品を彷彿とさせるユーモアのある語りで引っ張っておきながら、まさかそのオチに持ってくるとは。

鞄に常備させたい一冊。


☆☆☆


ナポレオン狂 (講談社文庫)/講談社

¥555
Amazon.co.jp

ナポレオン狂 (講談社文庫)/講談社

¥価格不明
Amazon.co.jp
パンドラの匣を思い出しました。

時期的にはこちらの方が古いのかな?

こちらは、女性と心中を試みて自分だけ生き残ってしまった主人公の、運び込まれた病院で交わす友人や家族との会話を通じて、作者の思いを読者に伝えようとした…という物語。

作者ならではの題材です。

当然その解釈は僕個人のものではありますが、この物語に関して言えば三分の一くらいは作者自身の物語へのつぶやきで占められていますので、これほど作者の考えや執筆中の感情が伝わる作品はないでしょう。

ツイッターの文面の差し込まれた小説という所。

新しすぎです太宰先生…。



☆☆☆



道化の華/作者不明

¥価格不明
Amazon.co.jp
男性教師と恋や友情に悩む女子校生との交流を描いた物語、とよく聞く感じの展開でしたが、主軸となっているのが教師自身の恋愛という所が珍しい感じでした。

描写が良かったのか、登場人物たちの行動や心の動きが手に取るようでしたし、特に私生活で揺れ動く主人公の動揺や焦燥などもよく伝わってきて、ドラマとしても色々と見所があったのですが。

何でしょう、あまり読後が名残惜しくないというか、さらっと終わってしまったというか。

主人公の動きが少なかったからか余り没頭する感じになれませんでした。

気になると言えば続編の題名の方ですかね。


☆☆☆


きじかくしの庭 (メディアワークス文庫)/KADOKAWA / アスキー・メディアワークス

¥価格不明
Amazon.co.jp

きじかくしの庭 (メディアワークス文庫)/アスキーメディアワークス

¥616
Amazon.co.jp
所謂ライトミステリと呼ばれているものでは某Qと骨に相当がっかりさせられていましたので、こちらも最初は恐る恐るという感じで頁を捲っていました。

がこちらは面白い!

まぁ素材が古書ということで興味があったからかもしれませんが、薀蓄は控えめでしたし、主人公の設定が突飛では無かったですし、主人公以外のキャラクターにも親しみが持てましたので、読んでいて気持ちが良かったです。

これから先事件で関わったキャラが増え、ビブリア古書堂の常連になるにつれ物語に深みが増していきそうな所にも期待してしまいますね。

さて続きを買わねば。


☆☆☆☆


ビブリア古書堂の事件手帖―栞子さんと奇妙な客人たち (メディアワークス文庫)/アスキーメディアワークス

¥637
Amazon.co.jp

ビブリア古書堂の事件手帖 ~栞子さんと奇妙な客人たち~ (メディアワークス文庫)/KADOKAWA / アスキー・メディアワークス

¥価格不明
Amazon.co.jp
中盤位までは非常に良かった。

警察もののテイストにサイバーな感じが混ざっていて良い雰囲気ですし、キャラも生き生きと動いていました。

しかし兎にも角にもオチが…。

いくら大人向けラノベとはいえ、オチを盛り上げなくても良いとはならんでしょう。

それほど消化不良な結末が非常に残念でした。

あと図書館戦争にも通じる恋愛至上主義的な流れにも食傷気味かな。

強面の武闘派男性上司までこんなにも恋愛の事でキャーキャー騒がないでしょ。

それと恋愛に関してはリアルを追求したのでしょうが、主人公ちょっと勃起気にし過ぎ。

こんなに反応するもの?


☆☆☆☆



C.S.T. 情報通信保安庁警備部 (メディアワークス文庫)/KADOKAWA / アスキー・メディアワークス

¥価格不明
Amazon.co.jp

C.S.T. 情報通信保安庁警備部 (メディアワークス文庫)/KADOKAWA/アスキー・メディアワークス

¥616
Amazon.co.jp
面白かったです。

結構使い古されたギミックだったとは思うのですが、使い方が良かったのだと思います。

予備知識なしで読んでいたらかなり驚いたのではないかと(そういう意味では、読み返したくなるって煽り文句もネタバレでしたよね…)。

それと、案外コメディ部分が気の利いた感じで笑えました。

ラノベの良い部分が出ていた作品ではないでしょうか。

ただ主人公の動機が唐突というか、心配性というキャラクターとこの結末を結びつけるには無理があった様な気も。

結末に繋がる主人公の過去でも差し込まれていれば…と残念。

あとテンコの扱いもね…。


☆☆☆☆


僕が七不思議になったわけ (メディアワークス文庫)/KADOKAWA/アスキー・メディアワークス

¥594
Amazon.co.jp

僕が七不思議になったわけ (メディアワークス文庫)/KADOKAWA / アスキー・メディアワークス

¥価格不明
Amazon.co.jp