白鵬関が追求している後の先とは その1 | 内藤堅志オフィシャルブログ「労働科学研究者 内藤けんしの"ちょっといい話かも!"」Powered by Ameba

内藤堅志オフィシャルブログ「労働科学研究者 内藤けんしの"ちょっといい話かも!"」Powered by Ameba

労働科学研究所 協力研究員。
第1種衛生管理者。
労働衛生・安全、技能伝承、ストレスを研究しています。成功、活躍した人を分析して「運」も研究しています!

最近、横綱白鵬関が“後の先”を追求していると新聞で報道されています。

例えば‥‥


スポニチさんの記事(2014.11.4)
白鵬後の先
記事はこちら


日刊スポーツさんの記事(2014.11.5)
日刊スポーツさん

記事はこちら


スポーツ報知さんの記事(2014.11.5)
スポーツ報知さん

記事はこちら




では、後の先とは何か??


相撲界では、双葉山さんが行ったとされていますが、後の先は剣道の奥義です。

宮本武蔵の「五輪の書」にも記載されております。


それだけ歴史がありますから、“後の先”の解釈は様々な剣術家および剣道家によってなされています。そのために、諸説があります。


しかし、共通していることは「心が充実していないとできないわざ」と言えます。
(心がなぜ必要かは次回にお話しします)



では、後の先とは‥‥


剣道日本さんの特集がわかりやすいです。

剣道日本


剣道日本後の先

私も出ています。

後の先を知る剣術家、簑輪勝先生と対談させて頂きました。
(簑輪先生は、山田洋次監督の藤沢周平三部作で剣術の指導をされた方です。木村拓哉さん、真田広之さん、浅野忠信さんの剣術指導をされています)


ブログでも書かせて頂きました→こちら




では、後の先とは何か‥‥
剣道には3つの「先」があります。
それは「先前の先」、「先々の先」、「後の先(先後の先)」(あえて後の先を最後にしました)です。

簑輪勝先生の考え
・ 先前の先
 相手が技を起こす前に打つこと。一般的な仕掛け技。

・ 先々の先
 相手も先を掛けてくる。その相手が「先をとった」と思って出たところを打つこと。

・ 後の先(先後の先)
 相手が技を起こすように引き出して打つこと。相手の技を受け止めて、改めて打つことを後の先とする向きもあるが、私は心で勝って、能動的に相手の心を動かして技を決めることを後の先と捉えている。そして究極は“未発の機(剣道で一番難しい)”と考えている。
 剣道界には後の先を「反射でとらえる」向きもあるが、反射で処理するというのはまだ後の先の深い境地に入っていない段階と感じる。もっと能動的であるべきで、能動的に心で心を動かすことを後の先として目指すべきである。


高野佐三郎氏の考え:高野佐三郎著 剣道(大正4年。現代語訳。島津書房)
・ 先前の先
 隙を認めて敵が打ち込んでくるのを、敵の先が効果を現す以前に早く先を取って勝ちを制することをいう。詳しくいえば、摺り揚げて打つか、応じ返しに打つか、打ち込んでくる太刀を、体をかわし引き外して瞬間にこちらから打つ。敵からも懸かり(攻める)、こちらからも懸かり、相対抗して勝つので、対の先ともいう。

・ 先々の先
 彼我相対し勝敗を争うとき、敵の起こりを早く機微の間に認めて、ただちに打ち込み機先を制することをいう。敵の先にさらに先んじる先で、この道において最も重きを置くもの。心身錬磨の極致で、初めてここに達することができる。
 自分から先をかけて打っていく技、あるいは出ばなや起こりをとらえる技が、高段者の剣道の中心である。特に相手の打とうとする意図がまだ形に表れない「未発の発」をとらえた技が、剣道の醍醐味を感じさせることは一つの真実である。
 なお、高野は「先々の先はこちらから懸かっていくものなので、懸かりの先ともいう」としている。

・ 後の先
 後の先、または先後の先というのは、隙を認めて敵が打ち込んでくるのを、切り落とし太刀を凌いで後に、敵の気勢が衰えるところを見かけ強く打ち込んで勝つことをいう。よって、これを待の先と称する。この解釈は、いったん相手の打突を封じて竹刀を殺し、それから打つ、というような二拍のイメージ。


以上が、後の先(3つの先)についての説明です。

つづく


白鵬のメンタル 人生が10倍大きくなる「流れ」の構造 (講談社+α新書)/講談社

¥950
Amazon.co.jp