皆さん大変ご無沙汰していました。


ようやくこの場所へ戻ってきました。


本当にお久しぶりです。前回の更新が


昨年の2月なので、1年3か月ぶりで

すね。この間多く方からのコメントや

メッセージをいただき本当に感謝して

います。


悪性リンパ腫(血液のがん)になってか

らは、別の世界に入ってしまったよう

で、がん治療の記録をメモ程度で書く

ことが精一杯で、リアルタイムでの闘

病記録を更新することはできない状況

でした。抗がん剤治療・放射線治療が

心身に与えた影響は大きく、体力を失

わせたことは否めません。


現在は、治療前の70%~80%程度

まで心身の状態は回復してきたのかな

と思います。それほどがんや抗がん剤

の副作用は強いもので、映画「時計じ

かけのオレンジ」の主人公のように苦

しさ・痛さ・辛さに耐えることで一杯

でした。こんな経験は初めてでした。


病名を知るために昨年の2月から3月

にかけて多くの検査をしました。悪性

リンパ腫といっても、実際は70種類

に分けられます。病名により抗がん剤

も変わります。


最初の病院での病名と次の血液内科の

病院では最終病名が違いました。結果

それでよかったのかもしれません。

病名は非ホジキンリンパ腫・びまん性

大細胞型B細胞リンパ腫。ステージは

Ⅱでした。


4月から抗がん剤治療開始、6クール

で6カ月間の治療。7月には、CTの

結果、大きかったがん腫瘍は2つにな

り小さくなったがまだ消えず。抗がん

剤治療後の放射線治療は、毎日通い2

1回行いました。


入院は3回しました。コロナもあり、

面会謝絶の状態は言葉で言い尽くせな

いもの。それを察する看護師さんたち

の、優しい言葉にどれほど励まされた

ことでしょう。


10月、抗ガン剤と放射線治療が終了

し、MRI・PET-CT(この機械は

全身のがん細胞が赤く見える優れもの

です。ただ身体が拘束されて辛いです)

の結果、首の悪性リンパ腫は見えなく

なった。また他部位へのがんの転移も

無しとの診断でした。


主治医の言葉の重みをどれほど感じた

でしょう。命拾いをしたような瞬間で

した。


11月に一旦治療が終わり、全身を総

点検(冠動脈CT・心臓カテーテル検

査・心蔵エコー等々)をすると、心臓

の周りに水が溜まって弱っていて厳し

いい状態かもしれない。一難去ってま

た一難。また動脈の一部が石灰化して

いるとのこと。抗がん剤の副作用によ

りそうなることもあるようです。循環

器内科での検査結果は手術するかギリ

ギリセーフとのことでした。


治療が終わっても完治(寛解)とは言わ

れず、現在は経過観察中です。最近は

月に1度の血液検査と診察が続いてい

ます。血小板が少ないので経過観察が

いつ終了するかはまだわかりません。


抗がん剤の副作用も、短期と長期があ

るようです。このままでは書く気力す

ら失っていくかもしれないと感じ、い

ま書けることを書いておきたいと思い

ました。治療体験については、改めて

書きたいです。


コロナワクチンは2度打ちましたが、

11月の抗体検査の結果、驚くべき

ことに抗体が出来ていないとのこと。

さすがに愕然としました。わたしは

モノクローナル抗体療法の為、抗が

ん剤がコロナの抗体を作らせない作

用を持っているようです。基礎疾患

がありながら無防備で生活せざるを

えない状態ですが、できることをし

たいと思っています。


また、がんになる前と後での違いは

大きいと思います。わたしの死生観

が変わったのか。死の淵の近くを感

じたのですから。わたしより先に向

こう側へ行ったひとたちのことがよ

く思い返されたりしました。今回の

体験で、死についてどう考えたのか。

改めて書きたいと思います。


4月30日、ようやくあの函館山の

中腹にある桜を見に行くことができ

ました。体力が十分回復していない

ので無理かもと思いながらもなんと

か会うことができました。







昨年、桜が咲いた頃は、抗がん剤治

療の1クール目で一番苦しい状態で

行くことが叶いませんでした。


桜の精との再会の瞬間は「ようやく

また逢うことがことができました。

それだけでも生きている意味がある

という事。あなたがわたしに生きる

力を与えてくれたのでしょう。

美は、様々な努力の結果生まれてく

るもの。その美しさにわたしは魅せ

られてきたのです。ありがとう。

またきっと来年も逢えますように。

そして、その頃には、ウクライナに

も平和が訪れていますように。わた

したちは、今まで何を学んできたの

でしょうね。」


「大丈夫です。その気持ちがあなた

の生きる力を回復させてくれるでし

ょう。平和も同様なのでしょう。

望まなければ叶いませんから。

来年もまたお逢いしましょう。

お待ちしています。きっとですよ。」


桜の精霊の囁きが聞えたような気が

しました。そう、きっと。