あけましておめでとうございます。
昨年は、大変ご心配をおかけしました。
今年の目標は、体調を元に戻すことに尽きると思っています。

★わたしの体調といえば、心臓と腸をやられたので、時々不整脈と腹痛の奇襲攻撃が続いている。
それでも少し収まってきたのかもしれないと思いたい。

一番の悩みは、肝心の体に力が入らない。声に力が入らない。
これは今までのわたしではないという感覚がある。
このことが想像以上に仕事に支障をきたしている。
あまりにも大きく体を切開したせいか。
背伸びをするとまだ傷が痛む。手術して4ケ月たつのだけれど。
話していても、傷口から空気が抜けていくような感覚がある。

これは気力・精神力というものと関係しているのか。
まるで別人だと思うくらい力が入らない。原因がわからない。
あれだけの手術をしたのだから普通の状態に戻るには
あと数ヶ月かかると開腹手術をした複数の知人から言われた。
あのショック体験のせいで、こころが萎縮してしまったのか。
こうして書いていても、以前のように書けないことが実感としてわかる。
あの感覚がどうしても戻ってこない。
一体わたしはどこへ行ったのか。どうしたら戻るのか。
最近は、こころを少しずつ開くように努力をしている。根気がいると思う。

★わたしがまだやらなければならないことのひとつに、
色々なひとたちを書いておく作業が残っている。
不思議なことに未だに黒澤明さんの映画について書いていない。
最も尊敬する勝海舟先生のこと。我が渋田利右衛門さん。
アンドレブルトンとただひとり会った日本の偉大なシュルレアリストの瀧口修造さん。
タルコフスキーの最高傑作「ノスタルジア」。
ほんの一部だけれど、これから書く事柄は、わたしのライフワークになるはずだ。
彼らは、あまりにも巨大すぎる。あまりにも魅力的なのだ。
これからは、少しずつであっても、書いていきたい。

一番大切な「わたしたちは、どうしたら戦争のない世界を作れるのか?」
このことについてまとめた文章を残しておく事。

★今年はどうなるのだろう。
昨年のアメリカにおけるサブプライムローン問題から始まった金融危機については、
要するにアメリカのバブルがはじけたのだ。
多くのひとはこうなることに気がついていたはずだ。
人間は、どうして繰り返すのだろう。このことは日本で経験したはずだ。

★人類は経験を教訓として未だに生かすことが出来ないのだろうか。
わたしたちの意識は進化する段階まで到達していないということなのかもしれない。
この<意識の進化>については、とても大切なことなのであらためて書きたい。

世界の金融危機は始まったばかりだ。
日本にもこれから想像を絶する津波が来るだろう。
それに対する政治の姿勢はどうか。完全に腰が抜けている。
命を賭けて国民を守ろうしているとは到底思えない。
今年中に解散総選挙は間違いないが、政界再編成が起きて、
本気の人間が出てくることを敢えて期待したい。
残念ながらわたしたちの生活はわたしたちで守るしか当分の道はなさそうだ。

どうかみなさん、生き残って欲しい。それは、祈りにも近いものだ。

★イスラエルがパレスチナのガザ地区を空爆した。
どんなにピンポイントであろうと、また民間人や子供たちが巻き添えになり、血が流されている。
どうしようもない繰り返しが続くのだ。
愕然とした気持ちだ。映像を観ると目を覆いたくなる。
パレスチナに多くの難民がいることも忘れてはなるまい。

人類は、わたしたちの築き上げた歴史から何を学んできたのか。

★今回紹介するPVはわたしの好きなイタリアの歌手アンドレア・ボチェッリの
魂が震えるような感動を与えてくれる素晴らしい作品。
「大いなる世界」だ。わたしのこころを開くための曲かもしれないと思っていた。
ほんとうに壮大なスケールの作品だ。
<わたしたちのいる地球と地球人のことをあなたはどう考えているのか>
と問われている気がする。




1度目は、じっくり観て欲しい。2度目に見えるものはなにか?。
みんなは、なにを見つめているのか?。彼らには何が見えるのか?。
あるいは、見ようとしているのか。
両手を広げているのはどのような意味か。祈りの象徴か。
そして、ほとんどのシーンに映るあの眩く美しい赤い布はいったなにを意味するのか?。
この作品はそれだけの深いメッセージを含んでいる。

かれらの顔を見ていたら、なぜか涙が止まらなくなっていた。
わたしには何が感じられるのか?。 
歌詞には愛という言葉が何度も出てくる。
わたしには、「祈り」というイメージが強く感じられる。
祈りは、願いより強いもの。
この大いなる世界のなかで様々な民族・部族・種族・宗教・文化等の違いのなかで、
わたしたちは生きている。

いまわたしたちにあるビジョンは<資本主義>だけだと言っていいだろう。
社会主義国家はわずかに残っているがそれも今世紀前半には無くなると思っている。
そして資本主義は、<金融資本主義>へ発展したのだろうか。
しかしその結果をわたしたちはこれから味わうのだ。

わたしたちはどんなことがあっても諦めてはいけないのだと思う。
絶望的な気持ちにもなるけれど、わたしたちのこころに<希望>という文字がある限り!。
憎しみの連鎖を断ち切るためには、お互いの価値観の違いを認め合うこと。
世界は多様性のなかにこそ存在するのだから。
幸せな世界は、貧困からの脱却からはじまるのだと思う。

<寛容の精神>がこれからの世界のビジョンの根底にあるものであって欲しい。
ひとの力は無力だなんて思いたくはない。

★未来には、平和で幸せな世界がきっと来るはずだと、
志半ばで逝ったひとたちが天空からわたしたちを見つめているのだから。
彼らは、わたしたちの行いをいつも見つめていてくれていると思っている。
彼らもわたしたちも願いや希望は同じだから。
それが祈りのような形になることもあるだろう。
それは決して弱いものではない。

わたしたちは、これからも間違いを犯すのかもしれない。
しかし、それでもなお、平和で幸せな世界を望み、
構築しようとするひとびとは歩き続けるだろう。
わたしもそのひとりになりたい。希望の灯火を燃やし続けたいから。

< 一生懸命 (いっしょういのちをかける) > 藤原新也

今年もよろしくお願いします。