宮沢賢治。 この名前を聞いただけで、わたしはこころの中が引き締まったり、
じぶんのいまの姿を、見つめ直す気持ちにさせてくれるひとだ。

彼ほど<純粋なたましい>を持った日本人は、いないと思う。

「千夜千冊」を書き上げた松岡正剛は、彼の詩を読んで、慟哭した。
正剛は、彼を「“幻想月界王子”」とも呼んでいる。 なんて素敵な名前だろう!。

「『春と修羅』は日本人が到達した近代詩集のなかで、最も高みに近づいたものではなかったか。」
これだから、わたしは、松岡正剛を尊敬している。

「銀河鉄道の夜」を読んでいると、涙が出てくるんだ。
ここでは、彼の思想をよく表す、わたしが最も愛する詩を紹介したい。

宮沢賢治は、<永遠の少年>なんだ。
そのこころが、いまの時代に必要とされ、求められていると思っている。 


★「農民芸術論網要」「序論」より

「世界が全体幸福にならない内は、個人の幸福はあり得ない。

自我の意識は、個人から集団 社会 宇宙へと次第に進化する

新たな時代は、世界が一つの意識になり生物となる方向にある

正しく強く生きることは、銀河系を自らの中に意識して これに応じていくことである

我らは、世界の誠の幸福を索ねよう  求道すでに道である」


「世界が全体幸福にならない内は、個人の幸福はあり得ない。」
ここまで、考えた賢治。 このこころが、いまあるのか。
すべてのひとたちの幸せを、こころから望んだ賢治。


★「雨ニモマケズ」 (一部抜粋)

「雨にも負けず 風にも負けず 雪にも夏の暑さにも負けぬ

丈夫なからだをもち 慾はなく 決して怒らず いつも静かに笑っている

野原の松の林の陰の 小さな萱ぶきの小屋にいて

東に病気の子供あれば 行って看病してやり

西に疲れた母あれば 行ってその稲の束を負い

南に死にそうな人あれば 行ってこわがらなくてもいいといい

北に喧嘩や訴訟があれば つまらないからやめろといい

みんなにでくのぼーと呼ばれ 褒められもせず 苦にもされず

そういうものにわたしはなりたい」


読んでいると、胸と目頭が熱くなってくる。 幼なごころは、どこにいったんだろう。
いや、わたしのこころにあった。それを教えてくれたのは、賢治だ。

あなたにも、幼なごころと慈しみのこころがあるだろう。
そのこころが、拡がっていけば、世界のひとたちが幸せになるだろう。そう、信じたいんだ。

大宇宙の銀河の果てからやってきた、賢治の慈悲のこころよ。 よみがえれ !。