帰れない空の下で     詩 金城安紀


夕焼けに背中押され 行くあてもなく歩いた 笑い声が遠すぎて

 


世界は今日も他人みたい 

 

 

ポケットの中のスマホも

鳴らないまま冷たくて 「大丈夫?」の一言が
どうして誰も言えないの 

 

 

家の灯り見えるたび
足がすくんで動けない 「いい子」でいればそれでいい?
心はどこへ置けばいい?

 


一日我慢したらそれでいいの? 泣かないことが強さなの?


私の人生は 我慢のために生まれたの? 

 

 

夜空に溶けたこの声は
誰にも届かないけど それでも消えない想いが
胸の奥でまだ叫んでる

 


友達の輪の中でも 笑顔の仮面つけてた
「平気だよ」って言うたびに 本当の私は小さくなる 

 

 

帰り道のコンビニの
明かりが少しあたたかい
知らない人の「いらっしゃい」が なぜか今日は優しくて

 


甘え方もわからない 助けてって言えなくて


強くなんかないのに 弱さも見せられなくて


一日我慢したらそれでいいの? 明日も同じ顔でいいの?


「ここにいていいよ」って たった一言で救われるのに 

 

壊れそうなこの心
見えないふりしないでよ 私はここにいるんだって

 


小さな声でまだ叫んでる もしもこの夜を越えたなら 違う朝が来るのかな
信じることも怖いけど

 


消えたいわけじゃないんだよ ただ少しだけ 抱きしめてほしいだけ

 


一日我慢じゃ足りないから 今日はここで歌ってる 

 

涙の分だけ私は
ちゃんと生きてる証だから 帰れない空の下でも 月はひとつ光ってる


誰かがいつか気づくまで この命はまだ消えない

 

 

詩の背景、福岡の天神警固公園に集まる未成年の少年少女、

行き場のない淋しい子供たちが、同じ境遇の仲間と出会い夜を明かす

切なくて、悲しくて、親に理解されずに過ごす日々、

子供たちの思いが少しでも届きますように!