悔しさの放課後
朝礼で何も歌えなかったあの日
私は、うつむいたまま教室に戻った。
友達は何も言わなかった。
それが余計につらかった。
「金城君、よくできました。」
あの言葉は優しかった。だが、私の中では何もできていなかった。
悔しかった。情けなかった。心臓のバクバクは止まっていたが、胸の奥に別の鼓動が残っていた。
「逃げたままで終わりたくない」
下校時間。まっすぐ家に帰らず、私は学校の図書館に入った。
静かな空間 本の匂い窓から差し込む夕方の光、
誰もいないと思い私は三線を取り出した。
朝、出せなかった音 震えて鳴らせなかった最初の一音
ポロン、小さな音が図書館に響いた。
今度は、震えていないもう一度ポロン、
声を出した。小さく歌い始めた。朝できなかった分を、取り戻すように涙が出そうになりながら、必死で歌った。
そのときだった。
「金城君」
振り返ると、図書室の先生が立っていた。
「ここは静かにする場所ですよ」
私は固まった。
先生
「三線を弾くなら、音楽室に行きなさい」
先生に怒られた。
でも、不思議と朝とは違った。恥ずかしさよりも、どこかスッとした気持ちがあった。
私は、ちゃんと歌えた。たとえ場所を間違えても、私は歌った。
この日に私は知った。
人前では震える、
でも、悔しければ、また弾けば良い
怒られても、また弾く、
それが、のーりーという人間なんだと。
続く、、、
