全13巻完結。

アニメ化もされた賀来ゆうじの代表作。




江戸時代末期。

かつて石隠れ(いわがくれ)衆最強の忍者として恐れられた画眉丸

は石隠れ衆の長の娘でもある妻の為、忍を辞め里を抜ける条件となった最後の任務の際、長の命令による仲間達の裏切りにより幕府に捕えられ囚われの身となっていた。

そんな画眉丸の前に現れた山田浅ェ門 佐切(山田浅ェ門は刀剣の試し斬りや処刑執行人を代々務めた浪人山田家の屋号)

から神仙郷と呼ばれる島から不老不死の仙薬を持ち帰った1人にはいかなる罪も無罪放免にし、更に幕府の加護が約束される公儀御免状が渡されるという話を聞き、画眉丸は愛する妻と再会する為、仙薬を見つけ出す事を決意する。

島に着くとそこは多くの化物達がおり、それを創造した天仙と呼ばれる人智を超えた者達が統治する世界だった。
画眉丸は天仙や島の化物達を倒し、仙薬を手に入れ妻のもとに帰る事ができるのか!?

この作品のおもしろさは島に送られるのが罪人達と彼らを監視する為に同行する処刑人で、仙薬を見つけても無罪放免になる罪人は1人だけで、最終的に罪人同士で仙薬を奪い合うダークヒーローものであるのと、ジャンプマンガお得意の後から後から強大な敵を出してくるパターンを使わずわりと早い段階から倒すべき最後の敵を明確にしている点にあると思う。
こうする事でメインキャラを絞った上で物語は進行し、また作者が描こうとしたであろうテーマも最後までぶれる事なく完結している。
また各キャラの説明も物語の進行上必要な部分だけに留め、各キャラの設定にたいする細かい想像は読者に任せているのもより物語に入り込めた。

主人公の画眉丸は妻に出会う迄はいっさいの感情をもたず、里の長に云われるがままにこれまで何人も殺し、罪を重ねてきたが妻と暮らし始めてから少しずつ感情が生まれてきた。
それを弱さと感じる画眉丸だが佐切によってそれは弱さでなく強さの種であることを教えられる。

監視人の佐切も処刑人として何人もの罪人の首を斬り、その業に苦しんでいたが画眉丸と出会いからはじめて己の情と向き合いやがて自身の中の迷いこそが自分の強さである事に気づいていく。
この他のキャラもそれぞれの事情を抱え、なかには罪を犯してないのに体制側(この物語では幕府)の都合で罪人にされた者もいて戦いの中でそれぞれの正義が変化していくのもおもしろかった。

ただこのマンガのジャンルが忍法浪漫となっているのはどうかと思う。
自分的に忍法浪漫といえば忍者同士が忍術を駆使して戦うのがそうだと思うのだが、このマンガは主人公は忍者で忍術を使うが他のキャラはそうではないし、倒すのが仙人なのでどちらかといえば伝奇ものとかSF時代劇のジャンルになるような気がするのだが。

自分はアニメから入ったものは基本原作マンガは読まず最後まで先を知らずにアニメを楽しみたい派なのだが、このマンガは久々にアニメより先のストーリーを知りたいと思い、また主人公以外のキャラも魅力的で物語もおもしろかったのでつい読んでしまった。

いや~、数年ぶりのブログなのでまとまりがないしょうもない物になってしまったなあ。
けど久しぶりに文章を書く気にさせてくれたこのマンガに感謝。
また気が向いたら書きたいなあ。
ではでは





この本をコンビニで発見した時、集英社はやっぱり売り方がうまいなあと感心させられた。

自社のマンガがTVや映画でアニメ化されるとそのアニメのムック本を出す出版社は多いが、集英社にもアニメ化されたものは数多くあるが、マンガの特集本は出してもアニメを対象としたものはドラゴンボールを除いては出してた記憶がない。

今回20年ぶりに「シティーハンター」がアニメ映画として復活したのに合わせて出たこの本もかつて週刊少年ジャンプに連載されたマンガを中心に構成され、映画についてはこの作品を描いた北条司のインタビューで多少語られるだけで声優や映画製作スタッフなどのコメント等はまったくなかったのでアニメや映画についての事を読みたい方にはお勧めしない。

が、初めてシティーハンターを知った人でも映画を観る前にこの本を読めばある程度の予備知識をつけて映画を観れるような作り方をしてあるのはさすがと思う。
マンガは主人公・冴羽撩(ほんとはけものへんなんだけどなかったので似た感じのこれで)のひょうきんでスケベな性格(後に「もっこり」で表現されるようになる)ともうひとつの顔である新宿で「始末屋」を営む凄腕のスナイパー(狙撃手)としての人物像が描かれた第一話の他に映画にも登場するメインキャラクター達と撩との関係がわかるエピソードで編成され、マンガの合間にマンガを補完する記事が入っていたりフアンから届いたシティーハンターへのメッセージをマンガでもよく使われた伝言板になぞらえて載せている。
もうひとつ趣向が凝らしてあるのが、見落としがちだが横の少年ジャンプ本誌では号数が入る部分か映画の公開日になっている。


こういう遊び心はフアンには嬉しかったりする。

この本の惜しいところはジャンプの名をつけたからか週刊少年ジャンプと同じ紙を使われている為紙の質がすごく悪く保存に向いていない点。
価格から考えたらふだん総集編などに使っている紙を使ってもコスト的に問題なかったのではと思うんだけどね。

週刊少年ジャンプではシティーハンターと同じく現実世界になぞらえた平松伸二の「ブラック・エンジェルズ」が同時期に連載されていたが、ブラック・エンジェルズが連載が進む中で現代の必殺仕事人ものから近未来SF へと形を変えていったのにたいし、シティーハンターはパートナーが早い段階で代わった以外最後まで同じスタイルで通したのも長く愛される作品になった理由かもしれない。

まだ携帯電話もなかったバブル時代の後半、現在のようにあちこちに防犯カメラが設置されるはるか前の新宿は、日本一の繁華街であるとともに昼と夜でまったく違う顔をもつ街でもあった。
そう、人の夢と欲を喰らいそれをエネルギーにしてるような街が舞台だったからこそ冴羽撩のような人間が実在していたとしてもなんら不思議はなく、新宿駅東口の伝言板に依頼の暗号「XYZ 」を書き込むようなもう後がないほど追いつめられてる人達がいてもおかしくない場所だったからこそマンガにリアリティをもたせる事ができたのだと思う。

劇場版シティーハンター<新宿プライベートアイズ>
自分も映画が公開されてから一週間を過ぎた2月19日に観にいってきました。


現在の新宿を舞台にしながら昔のアニメの雰囲気も残していておもしろかった。
昔シティーハンターが好きだった人には楽しめるだろうし、最近シティーハンターを知った人にはこういうかっこよさもありかな、と感じてもらえる映画だと思います。



映画館に行くとデカめのシティーハンターの看板が出迎えてくれた。

   撩と香はもしかして等身大?

全体図では入り切らなかったけど、右上にはちゃんと香のお仕置きハンマーもある。  







皆さま大変ご無沙汰してます。
昨年は結局ブログを一度も更新することなく終わってしまったダメな自分でございます。

さて、エッチな自分は女性が露出のほとんどない服になり目の保養すらできず(せくはらだね?)ただただ寒いだけのこの時期は苦手です。
あっ、鍋系の食べ物がおいしく食べられるのだけは好き。
こんな季節は、できるならこたつの周りに必要なものをすべて置き、メシとフロ・トイレ以外はずーっとこたつの中で過ごしたいと本気で思いつつひさしぶりに文章を書いてみました。

今回読んだのはファミリーマートで見かけてつい衝動買いしてしまったコンビニ本(コンビニで販売されてる単行本サイズの雑誌の事ね)の「ハクション大魔王」全1巻。


主人公のカンちゃんのくしゃみで魔法の壺の中から魔王が現れる時の「アラビン・ドビン・ハゲチャビン。呼ばれて飛び出てジャジャジャジャーン」のセリフや小悪魔っぽいながらも憎めない魔王の娘のアクビちゃんのキャラで昭和40年代生まれならほとんどの人が知ってるであろうアニメ

   
をコミカライズしたもの。
ハンバーグレストランのイメージキャラクターに使われたりパチンコやの台になったりもしたから若い世代でもなんとなく知ってるという人もいるかもね。

このマンガ、自分が小学校高学年だった頃に出版社がどこだったかは覚えてないけど、同じタツノコプロのアニメ、「科学忍者隊ガッチャマン」や「タイムポカン」とかをコミカライズしたものと一緒に単行本として本屋に並んでたんだけど、その時は今回買ったものより紙の質がよく、カバーもアニメのキャラクターを使ってたんだけど、カバーと中の絵にギャップが大きかったのとページ数が少ないのにふつうの単行本より高かったので、これを買うなら他の単行本を買った方がいいなと思って買わなかった覚えがある。

現代の子供たちと違って当時の貧しい家庭の小学生のお小遣いはとても少なく、うちの場合、小学三年生なら1ヶ月300円という学年イコールお小遣いの金額だったので、小学校高学年といえど500円か600円。
うちは小説はたまに買ってくれるんだけどマンガは買ってくれず、(母親はマンガ結構好きだったので父にバレないようにたまに買ってくれてはいた)当時のマンガ単行本の値段が320円から350円だったので一冊買うと小遣いの半分以上がなくなってしまい、残りわずかなお金で次の小遣い支給日まで過ごさなければならないのて、なんの単行本を買うか選ぶのは勉強や宿題なんかよりはるかに真剣に取り組む悩みだった。
こんなダメな子供だったから今のダメな自分になっちゃったんだろうね。テヘッ爆笑

あらすじとしては、宿題の成績がふるわず両親に叱られていた小学生のカンちゃん、たまらず逃げ込んだ屋根裏にたまっていた埃にたまらずくしゃみをすると、屋根裏に置いてあった土瓶の中から魔法の国の魔王が現れる。


この魔王とカンちゃんが毎回起こす騒動を描いたドタバタギャグ。
昭和の古典的なギャグマンガだが、連載されてたのが当時週刊少年マガジンの弟雑誌として小学生の中・高学年を対象とした「ぼくらマガジン」と幼児向けの「たのしい幼稚園」だったからか子供向けのギャグになっていて、ギャグだけでなく、人助けをする話やちょっとしんみりとさせられる話も織り交ぜられていた。
マンガとアニメの違いといえば、ブルドックのブルはアニメ同様けっこう活躍するのにたいし

アクビちゃんはたった1回しか出番がなく、アニメでの小悪魔っぷりもほとんど発揮されてなかったのが残念。。


自分は永井豪の半自伝的マンガ「激マン!」で知ったのだが、昔はアニメや特撮の企画が先に立ち上がり、アニメを盛り上げる為放映にあわせてマンガが連載されるケースも多かったらしい。
そう考えると自分の少年時代、子供向けのTV雑誌、「テレビマガジン」や「テレビランド」は特撮ものの特集で番組内で放映されない部分の補完的役割をし、小学生向けの「冒険王」はマンガで特撮ものやアニメの人気を盛り上げるのに一役買っていたのがわかる。
現在、アニメや特撮ものが幼い子供達はともかくそれより少し上の世代、いちばん支持されたい年代層にウケないのはアニメは規制の厳しさに従う弱腰の局によっておもしろいものは深夜帯にしか放映されないのでから子供達は知らないままだし、特撮ものはその年代向けの作り方をした総合的な情報誌がないのも一因なのかなと思った。

ハクション大魔王もそんな経緯でマンガが描かれたのであろうが、自分が驚いたのはストーリーの幼さから「たのしい幼稚園」に描かれたものだと思うが、そこに絵・内山まもるの名前があった事である。
内山まもるといえば、小学生の学年別雑誌やコロコロコミックでウルトラマンシリーズを描いたり、

    

小学生ながらジャイアンツのピッチャーの巨人くんが活躍する、実在の読売ジャイアンツの選手だけでなくプロ野球選手達が登場する「リトル巨人くん」を描いていた漫画家である。
この絵を見て当時のコロコロコミックを読んでいた人の中には懐かしいと思い出す方もいるのではなかろうか?
この人がタツノコプロ出身だったのを知ることができたのがハクション大魔王を読んだ1番の収穫かも。

       

今じゃ肖像権やら版権料やらうるさくて、野球にかぎらず実在のスポーツ選手が出てくるマンガなんてないんじゃないだろうか?
昔はマンガやアニメに出てくるスポーツ選手の人柄をみてて、そういう姿に憧れてああいう大人になりたいと思った子供も多くいたのにね。
「キャプテン翼」はどうなんだろう?実在のJリーガーや世界の選手達とか出てくるのかな?

余談になるがリトル巨人くんは「マンガ図書館Z 」というアプリで読めるので懐かしいと思った方は読んで子供時代に一時帰ってみてはいかがだろうか?

このマンガを出したゴマ・ブックスは昔の名作や傑作マンガをコンビニコミックとして廉価版としてよく出しているが、自分としては「ハクション大魔王」以降残念ながら触手を動かされるものが出ていない。