4回、チャッカーに玉が収まると、今度は、打たない方がいいよと言われる。訳、わかりません。ビギナーズ・ラックとはまさにこれ。15分、玉を弾いていたら、フィーバーしてしまった。
「おお~っ」
思わず2人でハモッて、雄たけびを上げる。持っていたセカンドバッグは宏樹に無理やり押し付け、ジャラジャラ台から沸いて来る銀玉に触れてみる。
「うわっ、温か~い」
最高に気分がいい。宏樹が上手にリードしてくれた。1度、当たればこれでもう満足である。すぐに台から離れ、銀玉は夕食代の一部に変わった。
「アルバイトしていた成果が出せた」
と宏樹の方が喜んでいる。めったにないことらしい。運に感謝しなくては。関内駅から、京浜東北線を経由して、新宿駅に向かう。車両の中は、混んでいる。隅の壁際のスペースを2人分確保する。宏樹がつり革につかまり、私も頭上のつり革を見上げたときに、
「ほい、君のつり革だよ」
と左腕を差し出してくれる。いよいよ、私の定席になったようで嬉しい。
「つ・り・革」
私は、ゆっくりつぶやきながら両手で宏樹の左腕につかまってしまう。
「今週は忘年会で、3回も飲み会があるんだ」
「1週間に3度? それは、またスゴい」
私は、びっくりする。
「1つは社内ので、もう1つは同期会、それから、友人が結婚するので、それのお祝い」
「お目出たいじゃない、いやなの?」
「酒、あまり強くないからな。飲むとからむ人がいるから、その人からターゲットにされると悲惨なんだ」
「そう、大変ね」
「君の方は、忘年会、どうなの?」
「あるわよ。4つの学校が集まるの。幼稚園とうちの高校と、兄弟校の高校と短大」
「へぇ、幼稚園もあるの?」
「うん」
宏樹は壁際に張り付くようにしているので、長身を持て余しブーツを壁に押し当てていたが、
「品川で降りなきゃ」
と慌てて行動する。宏樹は車外に出て、ホームで一瞬迷う。私も迷う。
「何、うろうろしてるの?」
自分のことは棚に上げ、私を攻める。
「今度は、方向指示器を出してあげるからね」
「早めに出さなきゃいけないの、知らないでしょ?」
私も宏樹を攻める。この言葉にウケたようで、
「はい、はい」
とニコニコ顔で、宏樹は私の左肩を抱く。
「おお~っ」
思わず2人でハモッて、雄たけびを上げる。持っていたセカンドバッグは宏樹に無理やり押し付け、ジャラジャラ台から沸いて来る銀玉に触れてみる。
「うわっ、温か~い」
最高に気分がいい。宏樹が上手にリードしてくれた。1度、当たればこれでもう満足である。すぐに台から離れ、銀玉は夕食代の一部に変わった。
「アルバイトしていた成果が出せた」
と宏樹の方が喜んでいる。めったにないことらしい。運に感謝しなくては。関内駅から、京浜東北線を経由して、新宿駅に向かう。車両の中は、混んでいる。隅の壁際のスペースを2人分確保する。宏樹がつり革につかまり、私も頭上のつり革を見上げたときに、
「ほい、君のつり革だよ」
と左腕を差し出してくれる。いよいよ、私の定席になったようで嬉しい。
「つ・り・革」
私は、ゆっくりつぶやきながら両手で宏樹の左腕につかまってしまう。
「今週は忘年会で、3回も飲み会があるんだ」
「1週間に3度? それは、またスゴい」
私は、びっくりする。
「1つは社内ので、もう1つは同期会、それから、友人が結婚するので、それのお祝い」
「お目出たいじゃない、いやなの?」
「酒、あまり強くないからな。飲むとからむ人がいるから、その人からターゲットにされると悲惨なんだ」
「そう、大変ね」
「君の方は、忘年会、どうなの?」
「あるわよ。4つの学校が集まるの。幼稚園とうちの高校と、兄弟校の高校と短大」
「へぇ、幼稚園もあるの?」
「うん」
宏樹は壁際に張り付くようにしているので、長身を持て余しブーツを壁に押し当てていたが、
「品川で降りなきゃ」
と慌てて行動する。宏樹は車外に出て、ホームで一瞬迷う。私も迷う。
「何、うろうろしてるの?」
自分のことは棚に上げ、私を攻める。
「今度は、方向指示器を出してあげるからね」
「早めに出さなきゃいけないの、知らないでしょ?」
私も宏樹を攻める。この言葉にウケたようで、
「はい、はい」
とニコニコ顔で、宏樹は私の左肩を抱く。